インタビュー/留萌振興局

インタビュー/留萌振興局

砂防・土砂災害対策強化や地域間交通アクセスの整備で住民の安心・安全な暮らしと経済振興を進める

 

北海道 留萌振興局 副局長(建設管理部担当)
斎藤 知郷


―― 副局長就任にあたりまして抱負をお聞かせ下さい

斎藤 留萌管内の勤務は初めてですが、日本海を望む美しい景色や街並み、ニシン漁で栄えた歴史など、以前住んでいた檜山管内江差町と似ており、懐かしく感じました。

また、檜山管内と同様に、他と比べて人口減少や高齢化が著しい地域であり、地方創生に向け、農業や水産業をはじめ、地域の資源を活かした個性的な取組が行われているとの印象を受けています。

新型コロナウイルス感染症の全国的な感染拡大に伴う緊急事態宣言により、道内でも飲食店などで営業自粛措置が講じられた影響で、地域経済が大きく冷え込んでいます。緊急事態宣言は解除されましたが、収束はいまだ先が見えない状況であり、安全・安心な暮らしを守るだけではなく、地域経済の活性化のためにも建設管理部が担う社会資本の整備や維持などを着実に行うことが重要と考えています。

引き続き、地域の声を聞きながら、適切な維持管理や防災対応に全力で取り組むとともに、管内のインフラ整備を計画的に進めてまいりたいと考えています。

暑寒別川 砂防工事(補正・明許)外

―― 安全で安心な地域づくりや防災対策強化に向けた取組みについてお聞かせください

斎藤 橋梁の長寿命化対策の取組として、稚内天塩線の天塩河口大橋や豊富遠別線の雄信内大橋などで点検・補修を実施してまいります。

また、洪水対策として古丹別川や茂築別川などの河川改修事業を進めるとともに、土砂災害に備え暑寒別川などの砂防事業、留萌南町4丁目2地区などの急傾斜地崩壊対策、留萌礼受の雪崩対策、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等の指定を進めてまいります。

―― 令和2年度予算執行にあたり北海道の基幹産業、農業・水産業の向上や観光振興、環境整備事業などの取組をお伺いします

斎藤 上川北部圏及びオホーツク圏と留萌北部圏の短縮ルートを形成する名寄遠別線の整備や、小平町方面から留萌IC・留萌市立病院などへのアクセスを向上する留萌小平線の整備を進めてまいります。留萌市内の3・4・18見晴通では、道路拡幅・歩道の整備及び交通不能区間に道路を新設するため街路事業を実施しており、今年度から本工事に着手するとともに、用地及び物件補償を進めてまいります。

また、管内の主要産業のひとつである水産業の振興を図るため、力昼漁港の外防波堤整備や、苫前漁港海岸の高潮対策事業などを進めてまいります。

名寄遠別線 特定交付金工事南工区その1

―― 社会資本整備事業の担い手として地域社会に貢献している建設業界へ要望・期待などお聞かせ下さい

斎藤 建設産業は安全・安心な地域づくりはもとより、地域の経済や雇用を支える重要な役割を担っており、これまでも社会資本の整備や維持管理だけでなく、災害時の緊急対応や地域における雇用の受け皿としても、その役割を果たしていただいています。

一方で、本道の建設産業を取り巻く環境は、若年労働者の減少や就業者の高齢化など、依然として厳しい状況にあり、担い手の確保・育成が喫緊の課題となっています。

留萌建設管理部といたしましても、課題解決に向け、建設産業の持続的発展が図られるよう安定的な公共事業予算の確保はもとより、技術者や技能労働者の就業環境の改善や情報通信技術の活用を通じた生産性の向上など、建設業界の皆様と連携して取り組んでいきたいと考えています。

力昼漁港 農山漁村地域整備工事


斎藤 知郷(さいとう・ちさと)
昭和39年5月1日生、旭川市出身
旭川北高等学校卒業(昭和58年3月)
昭和59年4月 入庁(旭川土木現業所)
平成7年6月 土木部管理課
平成10年5月 水産林務部漁港漁村課
平成13年4月 建設部総務課
平成17年4月 室蘭土木現業所企画総務部工事契約課治水予算係長
平成19年6月 室蘭土木現業所企画総務部企画調整室企画調整係長
平成21年4月 北海道議会事務局議事課主査
平成23年6月 建設部総務課主査
平成25年4月 空知総合振興局札幌建設管理部建設行政室建設行政課長
平成27年6月 建設部総務課主幹(兼総務部人事局人事課主幹)
平成28年4月 檜山振興局地域創生部長
令和元年6月 建設部建設政策局建設管理課長
令和2年4月 留萌振興局副局長(建設管理部担当)

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