寄稿
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新潟国道事務所は、新潟市を中心とした下越地方と佐渡地方の55市町村を管内とし(圏域人口150万人)、この管内の一般国道7号、8号、49号、113号、116号の5路線、合計約293qの幹線国道の調査計画、改築、維持管理を実施しています。
管内の道路総延長は約17,900q(高速道路、一般国道、県道、市町村道計)であり、所管する直轄国道の延長は全体の1.6%ですが、交通量(台キロベース)では26.7%を担っており、地域の道路交通の重要な役割を果たしています。
主な事業としては、平成14年に新潟でも開催されるサッカー・ワールドカップまでの完成を最大目標にしています柳都大橋事業が第一に挙げられます。
日本海側最大都市でもある新潟市の中心部には信濃川が流れており、昭和4年に建設され新潟市のシンボルとなっている万代橋がその信濃川に架けられています。柳都大橋は万代橋の500m下流に位置し、平成4年に決定された都市計画道路万代島ルート線の橋梁部の事業です。柳都大橋は、アーチと御影石による化粧張りが特徴の万代橋の兄弟橋であるとともに、新たな新潟の拠点となる万代島再開発(平成15年に国際会議場、ホテルなど開業)にマッチするよう、アーチ曲線などを強調しながら、現代技術を活用し塩害にも強く長期間にわたり美しい景観を保つことができるファインセラミックスによる化粧張りを全国で初めて施すこととしました。
その他には、新潟市を東西に縦貫する一般国道7号、8号の新潟バイパス及び新発田市方面に向かう新新バイパスは、交差道路を全て立体交差する完全出入り制限(アクセスコントロール)された道路として整備されています。特に新潟バイパスについては、昭和48年の供用開始以来、年々交通量が増加し、現在では昼の12時間交通量が10万台を超え日本一となっています。また、新新バイパスは平成14年に供用される日本海沿岸東北自動車道(jh)と交差するため、そのインターチェンジの一部等も整備し、高速道路の供用に合わせる予定としています。
新潟市から三条市・燕市に向かう国道8号では、渋滞対策となる黒埼拡幅、三条拡幅を実施しています。福島県に向かう国道49号では、円滑な交通の確保のための亀田バイパス、横雲バイパスを実施するとともに、阿賀野川上流部の山間部では、幅狭少や線形屈曲のうえ、落石崩壊などの危険性のある揚川地区において揚川改良事業を実施しています。亀田バイパスについては、平成13年度は鵜の子icの立体化工事を進めこの秋に高架部を供用し、平成14年ワールドカップまでには側道も整備して完成させます。
柏崎方面の国道116号では、円滑な交通の確保のための新潟西バイパス、巻バイパス等の事業を実施しています。新潟西バイパスについては、昨年度ほぼ全線について4車線供用しましたが交通量の増大に伴うインター構造の見直しを今後予定しています。巻バイパスについては盛土工事を開始し平成13年度本格着工しました。
新潟国道事務所は、広報・情報発信にも力を入れています。公共事業への市民の皆様の関心が高まる中、新潟市中心部の万代橋下流橋建設現場付近にインフォメーションセンター「柳都大橋建設館」を設置し、柳都大橋事業の概要のみならず万代橋の歴史などについて展示を行い、一般市民の皆様から建設関係者まで幅広い方々の建設へのご理解を深めて頂くこととしています。
また、今や当たり前となっていますが新潟国道事務所のホームページを開設しています。このホームページは「みちナビ新潟」として、新潟に住む人・来る人が必要とする情報をまとめて提供するお役立ちサイトとなるよう工夫しています。これまでの道路事業紹介のホームページとはひと味違うと思いますので、是非ご覧頂きたいと存じます。(http://www.2159.go.jp/)
私たちは、「国土」と「交通」という幅広い分野において、道路という社会資本を通じ、人々の生活の質の向上と活力ある地域社会の実現に貢献することを使命と考え、この使命を果たすため、いつの時代も新しい施策にしてきた「にいこく」の伝統をふまえて、今後も事業を進めていく所存です。
▲新新バイパス 新発田ICから新潟方向を望む |
▲黒埼拡幅 大野大橋迂回路橋 |
▲新潟西バイパス 新潟西ICから終点を望む |
▲横雲バイパス 横越から角田方向を望む |
▲柳都大橋建設館 | ▲万代橋と施工中の柳都大橋 |