建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2002年5月号〉

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十日市場地域が市内有数の大規模団地へ

多様な人々が住む、バランスのとれた地域社会形成をめざして

“公共賃貸住宅総合再生事業”を導入し、市と公団等が双方の住宅を建設

横浜市営十日市場住宅第8期建替工事

横浜市は、“公共賃貸住宅総合再生事業”として、平成3年度から「十日市場住宅」の建替事業に着手しているが、現在は第8期目の14街区となる最終段階に入っているところである。
建設地は横浜市緑区十日市場町1,258番地外で、市の中心部から北西に14km離れているJR横浜線「十日市場駅」から南約500mに位置。敷地面積は全体施行区域39.1haに対し、今回の工事区域は2.18haで、建築面積2,460.63平方メートル。構造・規模は高層壁式ラーメン鉄筋コンクリート造で、8階建46戸、9階建44戸、10階建79戸・59戸の4棟建設となる計228戸、延床面積16,768.15平方メートルを整備する。

「十日市場住宅」建替事業の基盤となっている公共賃貸住宅総合再生事業は、建替をするにあたり、“多様な人々が住み、バランスのとれた地域社会を形成する”と言う必要性から導入している手法で、同住宅の一部と横浜市内における複数の公団等建替団地の敷地を等価交換し、横浜市と公団等が双方の住宅団地の建替に際してそれぞれの住宅を建設する事業である。
同住宅は、計画人口約1万人、計画戸数を市営2,300戸・公団等1,050戸の計3,350戸と定め市内有数の大規模団地となるもので、平成14年3月末現在、市営1,968戸・公団210戸の計2,178戸が完成しており、今回工事の第8期14街区の敷地内には、市営4棟228戸、公団3棟154戸の合計382戸を予定し、平成14年度末には6棟が竣工する見通しとなっている。

第8期における全体計画のコンセプトは、(1)市営、公団双方の住棟配置計画の整合を図り、道路に沿って平行に配置する沿道型住棟配置として連続性を持たせる、(2)経済的なスパン数、平面・立面形状および構造として住戸密度を上げる、(3)市営、公団と同一街区(一団地計画)になるため、双方のつながりや空間的連続性を考慮してコミュニテイ形成の核としての中央広場や集会所を設置することの以上3点を柱として設計を進めている。
同住宅の建替事業も終盤に入り、今後も引き続き、隣接する周辺地域との調和を図りながら、十日市場住宅内に建設される公団住宅等との一体的なまちづくりを着実に推進していく。


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