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特集 首都圏・鉄道新時代![]() |
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▲完成イメージ図 | ▲小金井街道踏切 |
JR中央本線は東京都心と多摩地域を結ぶ東西の大動脈であり、東京の東から西への移動の歴史を支え続けてきた路線である。
しかし、近年の道路事情の悪化と鉄道ダイヤの過密化に伴って、朝夕の通勤時間帯にはいわゆる「開かずの踏切」が増え、南北方向の交通渋滞を招いているのが実情となっていた。そこで、JR中央本線の三鷹駅〜立川駅間約13.1kmの区間及び西武鉄道多摩川線武蔵境駅付近を連続立体交差化し、18箇所の踏切を解消するとともに、9箇所の都市計画道路を立体化し、併せて側道を整備する連続立体交差事業に着手した。この事業は東京都と東日本旅客鉄道(株)、西武鉄道(株)、沿線の6市(三鷹市・武蔵野市・小金井市・国分寺市・国立市・立川市)が共同事業として行っており、平成11年3月から工事に着手している。
区間内には18箇所の踏切があり、1日あたり、約700本の列車が運行している。そのため、施工に当たっては在来線北側に用地を確保し、仮線、仮駅舎、仮駅前広場などを整備して在来線を切り替え、空いた在来線鉄道用地に複線高架橋を建設。複線分の建設用地を確保出来ない箇所については、1線ずつ高架橋を建設し、順次切り替えを行うこととしている。在来線が高架に切り替わった後は仮設施設の撤去、側道工事、踏切撤去を行い、高架工事は完了となる。
この事業が完了すると、踏切による交通渋滞が解消されると同時に、人や自転車、自動車の線路内への立ち入りや、線路内への障害物の投棄などによる踏切事故がなくなり、道路と鉄道それぞれの安全性が向上する。
さらに立体化によって高架下空間の自転車駐輪場や公共施設などの多目的な有効利用が図られるほか、線路に分断されていた街が一体化され、駅前を中心としたまちづくりの大きな進展が期待される。また、この事業に伴い、沿線の各駅にはエレベーター、エスカレーターが設置され、駅の利便性が一層高められる。
<事業概要> 東日本旅客鉄道中央本線
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<建設の経緯>
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