建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2005年7月号〉

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豊富な観光資源に活力―地域発展の原動力・伊豆縦貫自動車道

東駿河湾環状道路・天城北道路の建設が進む

国土交通省 沼津河川国道事務所　伊豆縦貫自動車道

▲岡宮ic（東駿河湾環状道路）完成イメージ図

伊豆半島は、年間約4,400万人が来訪する日本でも屈指のリゾート地であるが、休日には観光交通が集中し、交通量が急増する傾向にある。また半島内での渋滞ポイントが25箇所と多い上に、自動車への依存度が58％と高く、幹線道路に交通が集中する状況で、日常生活・救急医療等に影響を及ぼしている。
そこで半島を南北に縦断する自動車専用道路として、伊豆縦貫自動車道を計画。伊豆地域への高速サービスを提供し、地域の道路網を強化するとともに、観光資源に恵まれた伊豆地域の発展に大きな役割を果たすものと期待されている。
現在、事業が進められている区間は、沼津市岡宮〜田方郡函南町平井間の東駿河湾環状道路と、伊豆市修善寺〜同市矢熊間の天城北道路である。なお、終点部の下田市内では市内交通混雑解消のため、高規格幹線道路である河津下田道路（�@期）（延長約6km）の環境影響評価手続き（都市計画）を継続中である。

▲東駿河湾環状道路完成イメージ （長泉町）

東駿河湾環状道路

東駿河湾環状道路は、都市計画道路『東駿河湾環状線』のうち、沼津市岡宮から三島市大場間の延長約13kmと、都市計画道路『伊豆縦貫自動車道』の三島市大場から函南町平井間の延長約2kmを合わせた、合計延長約15.0kmの自動車専用道路である。
伊豆縦貫自動車道の起点部に位置する沼津市・三島市は、富士・箱根・伊豆などの日本有数の観光地への拠点として発展してきた。だが、この地域は東名高速道路沼津icや主要幹線道路である一般国道1号、136号、246号、414号及び一般県道沼津インター線などが市街地内で輻輳し、通過交通や域内交通が集中。交通混雑が慢性化する状況にあり、市民生活や地域の経済活動にも多大な影響を与えている。
このため、伊豆半島への高速交通部体系の導入部として、また市街地の環状道路として同路線を位置づけ、交通の分散・導入を図る。加えて地域間の活発な交流と地域相互の広域的な連携強化を推進し、活気ある一体的な圏域づくりを目指す。
現在は、沼津市岡宮（岡宮IC）〜三島市大場（大場IC）間で用地買収及び工事を継続している。今年度は長泉高架橋の上部工架設工事、塚原高架橋下部工工事に着手する予定だ。

▲天城北道路 大平誇道橋（仮称） 完成イメージ

天城北道路

天城北道路は、伊豆半島の中央部・伊豆市修善寺〜矢熊に至る延長約6.7kmの自動車専用道路。
中伊豆地域も観光地として栄えてきたが、伊豆西部、南部地域へ向かう136号、414号、及び東部地域へ向かう主要地方道・伊東修善寺線など、交通の分岐点として通過交通や域内交通が集中するため、ここでも交通渋滞が慢性化し、地域生活や地域経済に影響を与えている。
同路線は伊豆縦貫道の一環として、地域の交通混雑緩和を図るとともに、地域間の活発な交流や市町村合併などの広域連携強化を支援。活気ある一体的な圏域づくりの担い手として位置づけられるものだ。
現在は、延長約6.7kmのうち、伊豆市修善寺（修善寺IC）〜同市大平（大平IC）間の延長約1.6Kmの整備を重点的に進めている。今年度は、伊豆市修善寺で本立野トンネル（延長約1km）の工事を継続実施。また、大平ic〜天城湯ヶ島間では新たに用地買収に着手している。

▲萩IC		▲本立野トンネル　坑口部		▲桃沢川橋下部工