建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2006年4月号〉

ZOOM UP

地域に開かれ、地域が育む学校に

――北檜山小学校の改築工事が進む

北海道せたな町　北檜山小学校

せたな町は旧北檜山町内において北檜山小学校の改築を進めている。計画地は東側に市街地を望む豊岡地区。市街地方向に開かれた配置計画で、地域を意識した学習環境を創造する。
　平面計画では、吹き抜けを通した上下階の交流空間となる多目的スペースを校舎の中心に配置し、連続する形で学習空間を設ける。低学年、高学年、特別教室などの各ゾーンにはワークスペースを配置し、教室との間を移動家具などで可変性を持たせるなどフレキシブルで使いやすい空間としている。
　施設面では、普通教室の開口部で日照を可能な限り奥まで取り込むため逆梁ハイサッシ工法やライトシェルフを採用。そのほか吹き抜け空間の高度差を利用した自然通風のほか太陽光を利用したled外灯など、環境に配慮した計画とする。室内の壁や床には木材を積極的に活用しているが、テラスの床部分では廃木材を再利用し樹脂で混合した、腐らないリサイクルウッドを敷き詰めるなど、自然と親しむエコスクールの理念を反映させた。
計画にあたっては近隣住民への学校開放を想定し、ハートビル法や福祉のまちづくり条例にも配慮した誰にでも利用しやすいユニバーサルデザインとしている。