建設グラフインターネットダイジェスト
〈建設グラフ2006年10月号〉
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「北彩都あさひかわ」に基づくJR旭川駅高架事業が進行中
構造そのものをデザインとして生かし骨格で力強さを表現
北海道旭川市 JR北海道・旭川鉄道高架事業
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▲ホーム階内観イメージ |
▲駅舎内観イメージ |
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▲北彩都旭川のイメージ |
JR北海道は、JR旭川駅の高架化事業を進めている。これは、鉄道によって分断された北側の商業地域と、南側地区を一体化し、駅周辺の都市機能の充実・強化を目的に、国、北海道、旭川市、JR北海道らがそれぞれの所管において土地区画整理事業。忠別川河川空間整備事業、街路整備事業、そしてこの鉄道高架事業で構成される駅周辺開発事業「北彩都あさひかわ」に基づくものだ。
その中核となるJR旭川駅周辺の鉄道高架事業は、国道237号から宮下通17丁目までの3.5kmの区間を高架化するもので、工事区間延長の内訳は、旭川駅を中心に函館線1.2km、宗谷線1.5km、富良野線0.8kmとなる。
函館線は、盛土式によって高架化されているところに接続し、宗谷線は昭和48年に完成した旭川4条高架に接続。富良野線は忠別川にかかる既設の橋梁に接続する計画だ。
高架橋は、現在地から南側に70mほどシフトさせ、全覆いの構造形式で建設される。工事は、駅付近の高架工事の支障となる既存の鉄道施設の移転から着手され、同時に電車を含む新運転所への回送列車のため、単線区間だった新旭川〜新運転所区間の複線化と、電化工事も併行して行われた。
また、高架工事のスペースを確保するため、富良野線受け渡し線の付け替えなどの構内改良も行われている。
駅高架部は、旭川駅7番線と富良野線の間の約60mに建設。高架橋や駅舎の外観や構造については、旭川市が主体となって、学識経験者などで構成された景観懇談会によって検討された。
その結果、高架橋については、経済性や耐震性を踏まえて、一般部はラーメン式高架橋とし、道路と交差する箇所にはラーメン式橋台と単純桁を基本とした。
ただ、この形式では支柱の数が多くなり、施工が煩雑で架道橋などは桁下の道路空間に圧迫感を与えてしまい、また両端の高架橋と桁高の差から連続性の感じられない景観となる。そのため、周辺が公園として整備される富良野線の高架については、桁式高架構造を採用することにした。
なお、ラーメン式高架については、構造的な煩雑性を軽減するために縦梁ハンチ部に曲線を持たせることにした。
さらに、架道橋は連続桁構造を採用し、桁高を薄めることで圧迫感を軽減し、高架橋との連続性と一体感を高めることにした。また、防音対策として、プレキャスト高欄を防音壁に採用し、壁面には緩い曲線を持たせて景観の向上を図った。
駅舎については、平成17年11月に、市民による「北彩都旭川シンポジウム」などが開催され、川のまち旭川と大雪山など大自然との調和や、都市の玄関口に相応しい、市民として誇りの持てるもの、駅舎内は、人にやさしくうるおいのある場となるよう、地元で生産された木材を活用して暖かみを持たせて欲しいといった意見・要望が表明された。
これを考慮して、現在は北海道、旭川市と構造、デザインについて協議中だが、基本的には豪雪地帯の気象条件から全天候型の全覆い上家形式を採用する。上家の長さは、季節変動を含む列車編成の変化に対応できるよう、約180mとし、幅は高架橋全体を覆う約60m、上家面積は約10,800uの規模となる。
特徴としては、構造形式それ自体をデザインとして表現することで、骨格を以て力強く合理的でシンプルなデザインとしている。
ホームは4面のうち、2、4番ホームにそれぞれ10対の柱を設置するので20本の柱が設けられるが、その分、1、3番ホームには、柱を設けず、開放的な空間を創出する。
交通の円滑化による発展を目的としている。工期は23年度を予定している。
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▲高架橋の建設状況 |
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▲中央高架橋 |
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▲富良野線桁式高架橋 |
旭川鉄道高架事業に貢献
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