名寄河川事務所は、日本最北の大河、天塩川を管轄している。
天塩川は、天塩岳を源に発し、北流しながら、狭窄部を抜け日本海に注ぐ。流域面積は5,590ku、幹川流路延長は256qと、信濃川、利根川、石狩川に次ぐ日本有数の河川である。
また、流域の上流部は、天塩岳道立自然公園、下流部は利尻・礼文サロベツ国立公園に指定され、緑豊かな自然が残されている河川として知られる。
しかし、この天塩川水系は、比較的降雨が多い地域で、低気圧や台風による大雨では、大きな災害をもたらしてきた。また、近年の気象変化に伴う出水も多々見られ、整備の促進が望まれる。
このため、同事務所では、天塩川が流れる流域の各市町村の治水安全度を向上させるべく、河川整備を進めている。
平成18年度は、天塩川本川につては、恩根内、佐久、紋穂内において、築堤の完成化を促進させ、国府右岸地区では河岸保護工事を、神路左岸及び中川左岸では低水路保護工事を、実施している。名寄川においては、老朽化した上名寄5線樋門の改築を実施している。
その他、士別市との連携事業で進めていた、河川防災ステーションが完成したので、水防拠点の整備を計画的に進めている。環境整備事業では、継続で風連地区の整備を進めている。河川維持では、堤防除草、堤防天端補修、樋門管補修、堤内排水路整備等を実施している。
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▲天塩川改修工事の内 神路左岸低水路保護工事
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▲天塩川改修工事の内 佐久築堤工事
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