建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2007年12月号〉

特 集

北海道土木行政110周年シリーズD

明治30年札幌農学校土木工学科設置

▲北海道帝国大学工学部講堂

札幌農学校

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明治30年土木工学科設置
 明治30年4月、勅令第109号を以て本校教授の定員6人を増やして再び8人となった。5月には校則を追加し、新たに土木工学科を設置する。修学年限は3か年とし、入学資格は高等小学校4学年卒業、または尋常中学校2学年修業、もしくはこれと同等の学力を有するもの。  これは前年廃止となった工学科の代替として設置が認められた。  3月に佐藤校長は蜂須賀文部大臣に充て、土木工学科の設置に伴い、教授増員を要請している。
「本校教授貮名増員に付上申本校に於いて工学科を設置し、土木に関する技術者を養成してきましたが、経費減額、定員減の結果、明治26年以来、当該学生を募集しておらず、本年7月現在の工学科学生は卒業済みとなっています。 近年に至って、北海道の拓殖事業が発展、道路、排水、運河、鉄道、築港等の工事が相次ぎ、技術者を必要とすることが著しくなっています。 明治30年度本校経費予算に於いて、速成の土木工学科を設け、これらの工事に従事すべき技術者を養成するため、来年度より教授貮名の増員をお願い申し上げます。  
明治30年3月26日
札幌農学校長 佐藤 昌介
文部大臣侯爵 蜂須賀茂韶殿」
10月25日
これにより文部大臣署名の教育勅語を受けて、同月28日に拝戴式が行われた。
▲クラーク送別 明治10年4月創成橋 ▲明治14年 札幌農学校の時計を嵌めた高塔のある演武場 ▲北海道帝国大学中央講堂

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