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▲石狩川頭首工 |
札幌開発建設部札幌北農業事務所が所管する篠津中央二期地区(江別市、当別町、新篠津村、月形町)の国営かんがい排水事業で、その重要な水源となる石狩川頭首工の整備が進められている。 篠津中央二期地区は、北海道石狩支庁と空知支庁管内にまたがり、7,460haの水稲作を中心とした農業地帯だ。その中央には明治政府の金子健太郎書記官の提案による篠津運河が南北を貫いており、かつては船運にも利用されていた。 地区の用水施設や排水施設は、国営篠津土地改良事業(昭和26〜45年度)などによって整備され、水田へのかんがい用水は石狩川とその支流の篠津川などを水源としてきた。この事業は世界銀行(IBRD)が融資するプロジェクトで、世界的な評価と信用を得ている。 しかし、代かき期間の短縮や、深水かんがいに必要な用水が確保されていなかったため、安定的なかんがい用水の確保が強く要望されていた。また、取水施設の用水管理は24時間体制で当たらなければならず、労役負担は並大抵のものではないが、小規模のそうした取水施設が各地に多数配置されていたため、土地改良区の管理業務は過酷なものとなっている。その上に施設の老朽化も進み、維持管理費負担が膨大だ。 例えば、排水機と排水路などは、排水量の増加や老朽化にともなう機能低下により、降雨時や融雪時には周辺の農地においてたん水被害や加湿被害を受けているという状況にある。 そこで平成18年度で完了した篠津中央地区で、新たに揚水機や用水路、排水機、排水路などを整備しており、これに合わせて旧来の取水施設は統廃合されることになった。石狩川頭首工はその中核施設で、地区全体の水源となる重要な取水施設である。 これと同様に、用水施設とほ場を整備することによって、土地生産性の向上、農作業の効率化、水管理の合理化を図リ、農業経営の安定、地域農業の振興を促す計画だ。 地区で不足する水量については、特定多目的ダムである滝里ダムで補充し、農業用水は農業専用に特化せず、防火用水や生活用水など、地域住民の生活にも利用される。したがって、農業用用水路は単に農業用水だけでなく、地域用水の機能維持、増進までも担うことになる。
▲中小屋幹線用水路 現状 | ▲中小屋幹線用水路 工事中 |
札幌開発建設部札幌北農業事務所が所管する篠津中央二期地区(江別市、当別町、新篠津村、月形町)の国営かんがい排水事業で、その重要な水源となる石狩川頭首工の整備が進められている。 篠津中央二期地区は、北海道石狩支庁と空知支庁管内にまたがり、7,460haの水稲作を中心とした農業地帯だ。その中央には明治政府の金子健太郎書記官の提案による篠津運河が南北を貫いており、かつては船運にも利用されていた。 地区の用水施設や排水施設は、国営篠津土地改良事業(昭和26〜45年度)などによって整備され、水田へのかんがい用水は石狩川とその支流の篠津川などを水源としてきた。この事業は世界銀行(IBRD)が融資するプロジェクトで、世界的な評価と信用を得ている。 しかし、代かき期間の短縮や、深水かんがいに必要な用水が確保されていなかったため、安定的なかんがい用水の確保が強く要望されていた。また、取水施設の用水管理は24時間体制で当たらなければならず、労役負担は並大抵のものではないが、小規模のそうした取水施設が各地に多数配置されていたため、土地改良区の管理業務は過酷なものとなっている。その上に施設の老朽化も進み、維持管理費負担が膨大だ。 例えば、排水機と排水路などは、排水量の増加や老朽化にともなう機能低下により、降雨時や融雪時には周辺の農地においてたん水被害や加湿被害を受けているという状況にある。 そこで平成18年度で完了した篠津中央地区で、新たに揚水機や用水路、排水機、排水路などを整備しており、これに合わせて旧来の取水施設は統廃合されることになった。石狩川頭首工はその中核施設で、地区全体の水源となる重要な取水施設である。 これと同様に、用水施設とほ場を整備することによって、土地生産性の向上、農作業の効率化、水管理の合理化を図リ、農業経営の安定、地域農業の振興を促す計画だ。 地区で不足する水量については、特定多目的ダムである滝里ダムで補充し、農業用水は農業専用に特化せず、防火用水や生活用水など、地域住民の生活にも利用される。したがって、農業用用水路は単に農業用水だけでなく、地域用水の機能維持、増進までも担うことになる。
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