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札幌市は東豊線福住駅近くの閑静な住宅地に位置する羊丘中学校の改築工事を進めている。既存校舎は南東・北東側は市道の終点に接道しており、北西側が市道に接しているが、敷地よりも約4m程度低くなっており、歩行者のみ階段でアプローチ出来るようになっている。メインのアプローチは南東側の市道からとなっているが、北西側からの生徒の通学動線も比較的多い状況にある。 改築にあたり新校舎はほぼ同じ位置に配置するが、北東側の住宅への影響を配慮し、2〜4階の外壁ラインを既存校舎とほぼ同じとしている。通学動線は現状と同じとし、東西からのアプローチを考慮し、改築校舎のほぼ中心を昇降口としている。また、サービス動線は北東側からとし、歩行者分離を図っている。 普通教室群を最も日照条件の良い南側に学年単位で配置する。また、廊下側をガラススクリーンとして不審者などにすぐ気付くように安全を考慮している。 生徒が集まりやすい校舎中心部に、生徒の交流の場・憩いの場として利用できる階段状の多目的ホールを配置している。学年集会やイベントなど様々な利用も可能で、上部にはハイサイドライトを設け、自然光も差し込む快適な空間をつくる。さらに、管理諸室は1階に配置し、特に職員室は昇降口・グラウンド・南東側正門が見渡せるよう、防犯性・安全性を考慮した計画となっている。 構造は、コンクリートの耐久性を向上させ、建物の寿命を延ばすため外断熱工法を採用し、室内の温度差を少なくし、室内環境の向上を図っていく。また、吹き抜けを利用して高度差による温度差を利用した換気を行い、建物内を夏場は涼しく、冬場は暖かくし、暖房費の低減を図る。 エレベーター及び車いす用便所を設置し、障がい者にも配慮する。他に、揮発性有機化合物等による室内の空気汚染対策については、建築材料の選定や、機械換気などで対応する。
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