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▲舟見町団地市営住宅 |
室蘭市は、現在、市内で一番古い市営住宅の舟見町団地建替事業を、平成18年から平成24年にかけて進めている。団地規模といたしましては、既存10棟136戸を6棟131戸への建替計画であり、建設→入居者移転→解体→建設を繰り返し、今年度は2棟目を建設中である。
同団地の周辺状況は、室蘭港の開港によって街がつくられ、海運や商業を中心として発展した中央地区に位置し、付近には、市役所等の官公庁・市立病院・図書館・文化センター等があり居住環境に恵まれている。
現在建設中の敷地は、3辺(東、南、北)市道に面しているが、東側以外は高低差があるため、共用玄関については、アプローチしやすい東側としている。また、駐車場の入口はメインアプローチとは別に設け、歩行者と車の動線を分離するように計画している。なお、西側の1棟目隣接地には、3m程度の高低差がある。
住棟配置では、住戸を南側と西側に配置したL型の5階建、片廊下型を採用し、住棟中心にエレベーターを設置している。西側については、隣地と3mの高低差があり、日照が乏しいため、1階部分は各戸トランクルーム、共用物置、自転車置場を配置し、2階から住戸としている。
建物については、平成14年度に公営住宅法整備基準が改正されたため、日本住宅性能評価基準に基づき、設計及び建設を行っている。
性能評価基準としては、構造、火災時の安全、劣化の軽減、維持管理への配慮、温熱環境、空気環境、光・視環境、音環境、高齢者等への配慮等が要求されており、共同住宅としての質の向上を図りつつ、構造・設備計画・低廉な材料・最小限の階高の設定・工法の選択によるコスト縮減に勤め、誰もが安心・安全で快適な生活を送ることを基本理念に建設を進める。
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