ZOOM UP
▲知利別町団地市営住宅 |
室蘭市は、現在、北海道が施行する都市計画事業の知利別川改修工事により、平成21年度までに市営住宅1棟の移転を要求されており、知利別町団地移転建替事業を、平成19年から平成21年にかけて行っている。移転棟は、1棟39戸の5階建てで、現在の入居者全員が移転を希望しており、昨年度に用地を取得し、平成20年から平成21年にかけて移転先に建設を進めている。
移転先の周辺状況は、民間事業者により宅地開発された住宅地の一画であり、道路や河川などの環境が整備された地区に位置しており、建設敷地は、長辺方向が約100m、短辺方向が約35mの長方形の敷地となっており、3辺(南、西、北)市道に面しているが、西・北側に高低差があり、車のメイン動線は、南側からのアクセスとし、緊急時のみ、北側からもアクセス出来るよう配慮している。また、歩行者の動線は、車の動線と分離し、南、西、北側からアクセス出来る計画としている。
住棟配置では、隣接住宅が日陰にならないよう、駐車場・団地内通路を設けてから、住棟を計画した。住戸については、ベランダを西側に配置したI型の5階建て、片廊下型を採用し、住棟中心にエレベーターを設置している。
建物は、平成14年度に公営住宅法整備基準が改正されたため、日本住宅性能評価基準に基づき、設計及び建設を行った。
性能評価基準としては、構造、火災時の安全、劣化の軽減、維持管理への配慮、温熱環境、空気環境、光・視環境、音環境、高齢者等への配慮等が要求されており、共同住宅としての質の向上を図りつつ、構造・設備計画・低廉な材料・最小限の階高の設定・工法の選択によるコスト縮減に勤め、誰もが安心・安全で快適な生活を送ることを基本理念に建設を進める。
|