年頭所感
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明けましておめでとうございます。皆様には健やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年、札幌では桜が平年より2週間も早く開花し観測史上最速の記録となりました。例年になく雪解けも早く春先の降雨が少なかったため、管内において取水制限などの渇水が生じた地域もありました。
また、10月には千歳市の支笏湖畔で1時間に64.5mmの観測史上最大の集中豪雨が発生し、石狩支庁管内では初めてとなる土砂災害警戒情報が発表されました。
気候変動により、集中豪雨や渇水被害などの極端な気象現象が発生しやすくなると言われておりますが、当部としては今後とも着実に治水、水資源開発の事業を進めてまいります。
明治42年に岡ア文吉が石狩川治水計画調査報文を報告し、翌年(1910年)に石狩川治水事務所が設置されてから、1世紀を迎えようとしています。この間に、石狩平野は湿原地帯から日本を代表する穀倉地帯に変貌し、札幌市をはじめとする市街地が形成されました。この発展に治水事業は大きな役割を果たしてまいりましたが、国民の生命と財産を守ることは基本的な国の役割であり、引き続き、災害発生の防止、軽減を図るとともに石狩川流域の発展に寄与する必要があります。
さらに、世界的な穀物価格の上昇や食の安全に関する国民の関心の高まりから、食料自給率の向上が喫緊の課題となり、食の供給基地としての石狩川流域の重要性が増しています。
このような中、当部におきましては、平成19年に水系すべての河川について河川整備計画の策定が完了し、この計画に基づき、石狩川本川では丘陵堤の完成化を目指し整備を促進するとともに新たな洪水調整施設である石狩川中流遊水地の調査検討を進めます。
また、千歳川での堤防整備と遊水地群整備、豊平川での堤防強化と床止め改築等を重点的に推進します。
多目的ダムの建設については、夕張シューパロダムにおいて引き続き本体コンクリート打設を促進し、幾春別川総合開発事業において本体着工に向けた新桂沢ダム取水放流設備工事を促進します。
今後とも、地域の健全な発展に不可欠な安全・安心の確保と活力に満ちた地域社会の形成のため、各方面からの声を大切にしながら、地域と一体となった治水事業の整備を推進してまいりますので、引き続き皆様のご支援、ご協力をお願いいたします。
結びに、新しい年が皆様にとりまして素晴らしい年となることをご祈念いたしまして年頭の挨拶といたします。