年頭所感
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新年明けましておめでとうございます。
皆様には、健やかに新年をお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
釧路開発建設部が実施している開発事業の推進につきましては、日ごろから特段のご支援とご協力を賜り厚くお礼を申し上げます。 昨年を振り返ってみますと、全国的に景気が低迷する中、道内においても個人消費の伸び悩みや雇用情勢の悪化など私たちを取り巻く生活環境は厳しいものとなり、地域経済の活性化が緊急の課題となっております。
また、穀物価格の急騰や「食の安全」を脅かす事件が話題となりましたが、このような状況にある今こそ、日本の安全・安心な食料の供給基地として釧路・根室地域の果たす国家的な役割がより一層高まっているものといえます。
一方、地震や水害などの災害がここ数年全国で頻発しており、その規模も大型化しております。釧路・根室地域においては新年度早々の4月1日に季節はずれの暴風雪に見舞われ、地域生活に大きな障害がもたらされました。災害対応に当たりましては、今後とも防災関係機関が互いに情報の交換や共有を行い、広く連携した上、一丸となって対応していく所存であります。
7月には『地球環境時代を先導する新たな北海道総合開発計画』が閣議決定され、食料供給力の強化など今後の北海道開発の目標とする具体的な施策が定められました。これを踏まえ、地域においては国、道、市町村、民間団体など多様な主体の連携・協働によって、魅力と活力ある地域社会の実現のために「釧路・根室地域づくり連携会議・合同会議」において『地域づくりの方向』が合意されたところです。
このような状況の中、釧路開発建設部におきましては食料供給基地の主要産業である農業及び水産業の経営安定化を図り、環境と調和した安全で質の高い食づくりを図るため、環境保全型かんがい排水事業や環境・衛生管理型漁港づくりなど、農業生産基盤や水産基盤の整備を進めます。
また、食料供給基地としての物流機能向上に加え、地域の経済活動や人々の暮らしを支える物流・人流ネットワークを形成するため、北海道横断自動車道(本別〜釧路間)、高規格幹線道路などの国道及び主要な空港・港湾へのアクセス道路を整備するとともに、釧路港、根室港及び釧路空港など交通基盤整備を進めます。
さらに、自然災害に備え、安全で安心して暮らせる地域社会を形成するために、交通基盤施設の耐震強化、津波対策などの防災・減災対策や釧路川等で治水対策を進めます。釧路港においては、耐震・旅客船ターミナルの整備を引き続き行います。
また、雄大で美しい自然環境を保全・再生するため、釧路湿原での自然再生事業や釧路港におけるエコポートモデル事業に引き続き取り組みます。
グローバル化の進展、地球温暖化の問題、人口減少、少子高齢化など、私たちをとりまく環境は大きく変わろうとしておりますが、釧路開発建設部では今後とも地域との交流・連携を一層深め、釧路・根室地域の食料供給基地としての国家的な役割及び地域のニーズを的確に捉えながら、地域特性や地域資源が活かされる社会資本整備を積極的に推進してまいりたいと考えておりますので、皆様のなお一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。
本年が皆様にとって、また、地域にとりましても良き年でありますことをお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。