建設グラフインターネットダイジェスト
〈建設グラフ2009年10月号〉
寄稿
石狩西部広域水道企業団 平成21年度事業概要紹介
〜いよいよ 浄水場の建設へ〜
石狩西部広域水道企業団 事務局次長 前田 悦弘
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前田 悦弘 まえだ・えつひろ |
昭和27年10月 札幌市出身 |
昭和50年 7月 札幌市採用(水道局) |
平成15年 4月 建設局土木部 技術管理担当課長 |
平成18年 4月 水道局給水部 計画課長 |
平成20年 4月 石狩西部広域水道企業団派遣 事務局次長(施設課長兼務) 現職 |
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▲当別ダム完成予想写真 |
道央地区の札幌市、小樽市、石狩市及び当別町においては、人口の集中、諸産業の集積、石狩湾新港の開発などにより、水需要量の増加が見込まれることから、この地域への広域的な施設整備による円滑かつ効率的な水供給を目的に北海道と3市1町で構成する「石狩西部広域水道企業団」が平成4年度に設立されました。
平成4年4月には水道用水供給事業の認可を受け、同年8月から当別ダムを水源とする水道施設の整備に着手し、これまで3回の事業再評価を実施し、計画供給量を第1期34,200m3/日(目標年次平成36年度)、第2期77,800m3/日(目標年次平成47年度)に見直し、平成25年度供給開始に向け事業を進めています。
施設整備は、貯水施設、導水・送水施設、浄水施設、分水施設などの水道用水供給事業に必要な施設を建設するもので、計画供給量に応じて、第1期整備は平成4〜24年度、第2期整備は平成32〜36年度に実施する計画で、1期2期合わせた総事業費は約770億円を予定しています。
水源である当別ダムは、洪水の調節、流水の正常な機能の維持、水道用水及びかんがい用水の供給を目的とした多目的ダムです。このため、ダムの建設は、共同事業者である北海道が施行主体として進めており、平成24年度に完成の予定です。管布設が主である導水・送水施設の整備は、事業開始当初から進めており、一部を残しほぼ完成に近づいています。
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▲浄水場建設用地航空写真(H20.11撮影) |
▲浄水池新設工事(H19〜20) |
浄水施設の整備は、平成19年度に着手した浄水池工事を皮切りに、平成20年度には管理本館工事に着手するなど、いよいよ本格化してきました。
今年度着手する浄水処理施設工事は、浄水処理を担う沈澱池、急速ろ過池など、浄水場の心臓部といえる施設を建設するものです。この施設には、従来型の急速ろ過方式に加え、長距離送水により増加が懸念される消毒副生成物やダム湛水後の富栄養化に伴う異臭味などの対策として処理性、維持管理性、経済性で有利な粒状活性炭処理方式を付加しており、安全で安心できる水の持続的な供給を確保しています。
来年度には、浄水処理の機械・電気設備、排水処理施設の建設へと引続き着手していきます。
さらに今年度は、導水管と送水管を約1.8km布設するとともに当別町へ水を供給する分水施設の建設に着手し、来年度以降、石狩市、小樽市の分水施設を順次整備する予定です。
平成23年度には第1期整備を概ね完了し、平成24年度に試験通水を実施し、平成25年度の供給開始を目指します。
順調に進めてきた施設整備ですが、本格化する浄水場の建設に時間の余裕はありません。今後も共同事業者である北海道や構成団体と連携を図りながら、より一層事業の円滑な推進に取り組む考えであります。
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▲(仮称)石狩西部浄水場 管理本館完成予想図 |
▲管理本館新築工事(H20〜21) |
石狩西部広域水道企業団の整備事業に貢献します
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