年頭所感
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新年あけましておめでとうございます。平成22年の新春を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。
昨年は、北海道日本ハムファイターズが選手のインフルエンザ感染を乗り越え見事リーグ制覇を成し遂げ、日本一こそ逃しましたが、多くの感動をもらいました。また、5月には、日本を含む太平洋の17の国・地域の首脳が地球温暖化問題等を話し合う「太平洋・島サミット」が占冠村で開催されました。最近では、ドクターヘリの始動により、道北エリアの医療に多大な貢献がされています。加えて、旭橋の古い塗装を剥がす作業の中で、歴史を感じさせる「鎮護」の銅板が発見され、先人達の故郷や橋に対する思いに深く感銘を受けたところです。
旭山動物園も若干減少したとは言え、根強い人気で多くの入場者がありましたが、丸井今井旭川店の閉店、上川管内の観光客数の減少、公共事業の減少などにより、管内経済や建設産業を取り巻く環境は非常に厳しいものがありました。
上川地域は北海道の中央部に位置し、全国有数の長大河川である石狩川・天塩川の流域で、稚内、網走、帯広方面への交通の結節点であり、また、食料供給基地として良好な環境に恵まれた北海道有数の農業地帯です。
当部の事業は、これら治水、道路、農業を主として実施してきておりますが、厳しい状況下にありながら、平成21年度当初予算は前年度同時期を5%強上回っております。
治水事業では、石狩川及び天塩川の河川整備を進め、十勝岳の火山泥流対策としての砂防施設の整備を行っています。また、サンルダムについては、道道の付け替え工事を行っております。
道路事業では、旭川紋別自動車道「上川天幕〜浮島IC」の約10q、一般国道40号名寄バイパス「智恵文IC〜美深IC(仮称)」の約3qが今年度供用開始の予定です。また、旭川十勝道路の一部である「富良野道路」において整備を推進し、「富良野北道路」は、昨年3月に事業化しているところです。
さらに、地域の基幹産業である農業についても、安全で質の高い食料を安定的に生産するため、国営かんがい排水事業では「ぴっぷ地区」「ふらの地区」の継続に加え「当麻永山用水地区」が新規調査着手しました。直轄明渠排水事業では「なかがわ地区」を、国営造成土地改良施設整備事業の「てしおがわ地区」と「美瑛川地区」を、国営総合農地防災事業の「とうま地区」「空知川地区」をそれぞれ整備促進し、国営農地再編整備事業では「富良野盆地地区」に加え「上士別地区」の新規着工とともに「北野地区」の新規調査にも着手したところです。
平成20年度から新たな北海道総合開発計画がスタートしましたが、事業の推進に当たっては、地域プロジェクトのフォローアップや進捗状況の確認などを十分に行う必要があると考えています。
各種基盤整備を含めて、北海道の果たす役割を確実に実行し、北海道及び上川地域の発展を図っていくことが重要と考えております。計画期間である10年間は、北海道の将来にとって非常に重要な期間となると思います。国や道、市町村などの関係機関とともに民間企業や住民、NPOなどが力を合わせて、この困難な時代を技術と知恵を活かすことが大切と考えております。
ご存じとは思いますが、現在、北海道開発局は信頼回復に向け、全職員一丸となって法令遵守(コンプライアンス)に取り組んでおります。建設業界を始め、皆様にもこの取り組みについて深くご理解を賜りたく、また、切にご協力をお願いするところでもあります。
これからは、地域の資源や魅力とともに、環境も含めた北海道イニシアティブの取り組みを北海道がリーダーとなって全国に先駆けて積極的に進めていくことが大切と考えています。このような取り組み、そして意気込みが北海道及び上川地域の発展に生かせるよう、皆で力を合わせていければと願って、年頭のご挨拶といたします。