年頭所感
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新年明けましておめでとうございます。
皆様には、健やかに新年をお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
室蘭開発建設部が実施している開発事業の推進につきましては、日頃から特段のご支援とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
昨年の胆振・日高管内を振り返りますと、8月に洞爺湖有珠山地域が貴重な地質や火山、断層などを有する自然公園「世界ジオパーク(地質遺産)」として国内初の認定を受け、一昨年の北海道洞爺湖サミット開催に引き続き、管内はもとより北海道全体の魅力が世界に発信されました。また、鉄のマチ・室蘭を代表する企業、新日本製鐵室蘭製鐵所が創業100周年を迎えるなど、明るい話題もありましたが、その一方で、道内の景気は持ち直しのうごきが見られるものの依然雇用情勢などは厳しい状況が続いており、老舗百貨店の丸井今井室蘭店が、118年の永きに渡る歴史に幕を閉じることが決まるなど残念な出来事もありました。
このような状況の中、室蘭開発建設部では、食糧供給基地・北海道の主要産業である農業の体質強化と農村の活性化のため、安平川(二期)地区において用水路の整備に着手し、勇払東部地区では、用水路整備やダム取水設備の改修に取り組んでいます。
水産業では、「つくり育てる漁港」と「ふれあいの漁港」を目指す追直漁港、「衛生的で安全かつ効率的な水産物の供給」を目指す登別漁港・様似漁港などの整備を進めています。
食糧供給基地としての物流機能向上に加え、内外の交流を支えるネットワークとモビリティの向上のため、国際貿易や国内流通の道内拠点である苫小牧港では、東港区において、物流の効率化を目的とした多目的国際ターミナルの整備と併せ、耐震強化機能を付加しています。さらに、北海道の骨格を形成し、物流や観光・生活・医療等地域を支える重要な基盤として、高規格幹線道路日高自動車道の整備を行っています。
安全・安心な国土づくりの事業として、近年頻発する水害に備えるため、鵡川・沙流川において、災害防止の観点から河川改修に取り組むとともに、樽前山の噴火に備え火山泥流対策として砂防施設の整備に取り組んでいます。
胆振海岸においては、海岸侵食対策として人工リーフ及び緩傾斜護岸の整備を行っています。
また、安全・安心で信頼性の高い道路ネットワークを確保するため、橋梁の耐震対策や一般国道336号襟広防災・一般国道453号蟠渓道路等の防災対策に取り組むとともに、事故の発生割合の高い区間や重大事故の多い箇所における集中的な交通事故対策、人優先の歩行空間確保など身近な道路における各種交通安全対策に取り組んでいます。
管内は第1次産業から第3次産業まで非常にバランスのとれた産業活動が展開されています。なかでも日本の食糧供給基地・北海道を支える農林水産業、その役割、重要性がさらに増して来ています。
当部が整備を進めている漁港や農業基盤は食糧生産の場そのものであり、管内の主要な港湾と道内各生産地を結ぶ道路網などの物流基盤は日本国民の食を支えているといえます。
室蘭開発建設部におきましては、このような物流基盤や生産基盤の整備、防災面の強化など、新たな北海道総合開発計画に基づき、「安全・安心で暮らしやすい地域づくり」に向けて、北海道開発の基本・原点に返り、地域ひいては国の課題解決のため、国の機関としての役割・責務を果たしてまいりますので、皆様のなお一層のご理解とご協力をお願いいたします。
本年が皆様にとって、また、地域におきましてもよき年でありますことをお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。