年頭所感
|
明けましておめでとうございます。平成22年の年頭に当たり、一言ご挨拶申し上げます。
昨年来、建設業界を取り巻く状況が非常に厳しいことは言うまでもありません。9月に誕生した新政権は、公共事業の見直しと公共事業費の大幅な削減方針を打ち出しており、景気回復の流れを減速させるのではないかと危惧していたところですが、11月には、わが国経済が「デフレ」状況にあることを明らかにするなど、ここにきて景気の失速が現実のものとなりつつあります。
このような状況を踏まえ、土工協では、現在の建設業界が置かれている厳しい状況を改善すべく、政府に対して、実効性ある景気対策の早期実施の必要性を訴えてまいりました。同時にわが国の社会基盤整備のグランドデザインの設定と、これを推進するための明確な基準を明示いただくことの重要性についてもご理解を求めてきたところであります。
新政権は、12月8日に総額7.2兆円の「明日の安心と成長のための緊急経済対策」を取りまとめられましたが、今後、この対策を通じて、雇用確保や景気対策の実効がどの程度上がるのかを十分注視しながら、場合によっては追加の景気対策の必要性などにも言及してまいりたいと考えております。
一方、土工協にとりましても昨年は大変重要な年であり、4月には、日本電力建設業協会、日本鉄道建設業協会、日本海洋開発建設協会と合併して、新生土工協が発足いたしました。発足に当たりましては、いくつかの最重点課題を掲げて、協会活動に取り組む姿勢を明確にしました。開かれた協会活動の一環として取り組んできた広報活動や委員会へのオブザーバー参加制度なども積極的に展開してまいりました。これからも会員のニーズを的確に把握しながら、ニーズに即した協会活動を展開していきたいと考えております。
本格的な景気回復がなければ、なかなか将来の成長戦略ビジョンを描くことはできません。まずは足元のわが国経済の立て直しを図っていくために、土工協として主張すべきは主張するという姿勢で本年も臨んでいきたいと思います。
最後になりましたが、本年も旧に倍するご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様方のますますのご健勝とご多幸を心から祈念いたしております。