寄稿
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平成22年度事業の取り組みについて
支庁制度改革により、本年度から宗谷総合振興局の内部組織となった稚内建設管理部(旧稚内土木現業所)では、新たに幌延町が編入され1市8町1村の社会資本整備を所管します。
社会資本整備を取り巻く環境が大きく変化する中、当部においては、地域のニーズや課題を的確に捉え安全で安心な地域づくりに向けて、関係自治体などと連携を図りながら、効率的で効果的な公共事業の推進に取り組んで参ります。
また、「公共土木施設の維持管理基本方針」に基づき公共土木施設の適切な維持管理を行うとともに、既存施設の長寿命化を図って参ります。
当部所管の平成22年度事業の当初予算(道州制北海道地域連携モデル事業を除く)は、約81億円(対前年比0.86)となっており、うち道単独事業費は約11億円(対前年比0.94)となっています。
事業概要について
道路課所管(道路、街路、空港、公園)
概要・・3,523百万円(うち道単独事業費626百万円)
▲猿払川広域河川改修工事(補正)外 施工写真 | ▲浜中西上泊線道路改良工事(代行)その2 施工写真 |
道路事業
農水産業や観光業が盛んな管内は、交通手段の多くを道路に依存していることから、安全で信頼性の高い道路交通の確保を図って参ります。
具体的には、地域交通ネットワークの強化として、国道に直結する稚内猿払線や歌登咲来停車場線などのほか、豊富・幌富バイパスへのアクセス道路として豊富浜頓別線などの整備を図るとともに、離島内の生活道路の確保として、利尻富士利尻線や礼文島線などの整備を推進します。
また、歩行者や一般車両の交通安全の確保として、稚内幌延線や枝幸音威子府線において自歩道の設置、歌登咲来停車場線において視距改良などの事業を推進します。
さらに、管内特有の地吹雪や積雪から安全で快適な交通の確保として、利尻富士利尻線において鷲泊市街地のまちづくり計画と連携した堆雪幅の確保、豊富中頓別線などにおいて防雪柵の設置を推進するほか、自然災害からの交通安全の確保として、元地香深線において地滑り対策、沓形仙法志鴛泊線において越波対策などの事業を推進します。
また、適切な維持管理を行い既存施設の長寿命化を図るため、枝幸音威子府線や利尻富士利尻線などにおいて橋梁の点検を行います。
▲沓形仙法志鴛泊線交付金(交安)工事(久連工区) 完成写真 工事起点⇒終点を望む |
▲沓形仙法志鴛泊線交付金(交安)工事(久連工区 完成写真 擁壁工全景 |
街路事業
かつての賑わいのある中心市街地の復活を目指し、官民協働のもと進められている稚内駅周辺拠点整備事業の一環として、稚内駅周辺の結束点と期待される3・4・6波止場通(駅前広場)の整備に着工します。
公園事業
公園利用者の安全確保やライフサイクルコスト縮減の観点から、公園施設の適切な維持管理による長寿命化対策などを図るため、(仮称)「道立宗谷ふれあい公園施設長寿命化計画」を策定します。
治水課所管(河川、砂防関係、海岸、漁港)
概要・・4,535百万円(うち道単独事業費467百万円)
河川・砂防関係事業
自然災害から尊い人命や財産を守り、安全に暮らせる住みよい地域づくりを目指して、河川改修や砂防などの治水対策を推進するとともに、河畔林の保全など自然環境に配慮した川づくりの推進を図って参ります。
具体的には、稚内市街地を流れるクサンル川において護岸工の整備を推進するとともに、頓別川などの河川改修を推進します。
また、近年山腹の荒廃が著しく土石流が発生している利尻島のアフトロマナイ川や大空川などにおいて土石流を防ぐ砂防施設の整備を図るほか、礼文町大備や利尻町政泊の人家連担地区において背後地の崩壊を防ぐ急傾斜地崩壊防止対策事業を推進します。
さらに、関係自治体と連携し土砂災害の恐れのある区域において、危険周知、警戒避難体制の整備などのソフト対策として、土砂災害防止法に基づく土砂災害(特別)警戒区域の指定を促進します。
海岸事業
海岸保全施設の防災機能の確保を図るため、又留内海岸(稚内市)において既設護岸の改良工事を推進します。
漁港事業
漁業資源の減少や漁業者の高齢化など漁業を取り巻く環境が厳しい中、水産物の安定供給を図るため、漁場整備や漁村づくりとの連携を図りながら、高齢者などの労働環境にも配慮した生産活動の拠点となる浜鬼志別漁港、目梨泊漁港、蘭泊漁港、須古頓漁港などにおいて船揚場や外防波堤などの整備を推進します。
さらに、道内で初めて水産物供給基盤機能保全事業に承認された差閉漁港において、施設の長寿命化を図り、更新コストの平準化や縮減に向けた整備に着手します。