寄稿
|
網走建設管理部の平成22年度予算は、国の公共投資の見直しや、厳しい道財政などにより、公共事業費の縮減を余儀なくされる中、補助事業の当初予算(道州制モデル含む)では約154億円、単独事業約26億円、きめ細かな臨時交付金約6億円の合計186億円と、平成21年度予算の202億円に比べ約8%の減額を予定しています。
当部が所管するオホーツク管内は、世界自然遺産に登録された『知床』やラムサール条約登録湿地に指定された『濤沸湖』をはじめとして、森と湖と海とが調和した豊かな自然を有しています。この特色のある、恵まれた自然環境と調和を図りながら、安全・安心で個性ある地域づくりを行うため、地域の意向や実情を踏まえながら、より効果的・効率的な事業執行に努めます。
主な事業概要
道路関係事業
オホーツク管内は、新潟県の面積に匹敵する広い地域に約32万人が暮らす道内でもひときわ広域分散型社会の色合いが強い地域であることから、管内や管外との交流促進や物流の効率化、観光振興などに資する道路ネットワークの拡充整備に努めるとともに、自然災害に対する危険箇所の解消や緊急時の輸送を確保する道路づくり、さらには、地域のまちづくりと一体となった道路整備などを推進します。
▲春日置戸線特改1種工事(道州)(翌債) |
道路事業
・社会資本整備総合交付金事業では、工事が本格化する大観山公園線(網走市)の橋梁下部や北見端野美幌線(美幌町)の交差点改良及び北見津別線(津別町)の登坂車線の整備等を予定しています。
・交通安全事業では、北見津別線(津別町)などで交差点改良や歩道の整備、中央帯設置、路肩改良等の安全対策を予定しています。
・臨時交付金事業では、北見端野美幌線(美幌町)、美深雄武線(雄武町)などで橋梁整備、線形改良、路盤改良等を予定しています。
街路事業
・交付金事業では、3・4・5中央通(北見市)や3・4・7野上通(遠軽町)などで、引き続き用地補償や本工事の進捗を予定しています。
公園事業
・道立広域公園整備事業では、平成14年度より整備を進めてきた「道立オホーツク流氷公園」(紋別市)が、平成21年11月に一部開園し、その中心施設の「あおぞら交流館」は、冬場も利用できる屋内遊戯施設として、連日多数の来場者で賑わいを見せています。
今年度は、ピクニック広場や大型屋外遊戯施設等があるA・Bブロック工区の完成を予定しています。
空港事業
・女満別空港(大空町)において、老朽化した滑走路の舗装補修と航空灯火の補修を予定しています。
この他に太陽光発電設備を設置し、制御設備の維持費及びCO2の削減を予定しています。
治水関係事業
治水関係事業では、近年全国的に多発している集中豪雨や台風による水害、土砂災害等の自然災害に対応する安全性の高い保全施設の整備を推進します。
整備に当たっては、安心できる国土の形成(安全)、自然環境と調和した生きている川づくり(うるおい)、個性あふれる地域づくりと連携強化の支援(活力)、人と水のかかわりの再構築(ふれあい)の4本柱に基づき進めます。
漁港関係事業では新長期整備計画に基づき物流効率化やHACCPなどの品質・衛生管理にも対応する漁港施設の整備を進めます。また、海岸整備では、侵食を防止して国土保全に努めるとともに、人命・家屋・財産を高潮、波浪などから守ります。
▲佐呂間別川広域河川改修工事(芭露地区)2工区 |
治水事業
・河川事業では近年の大雨により多大な洪水被害を受け改修事業に取り組んでいる小石川(北見市)無加川(北見市)、佐呂間別川(佐呂間町)、芭露川(湧別町)、斜里川(斜里町)、興部川(興部町)などの河川について、水辺や周辺の環境に配慮しながら改修整備を進め、洪水被害の解消に努めます。
・砂防事業では土石流などの土砂災害を防止するため支湧別川(遠軽町)ポント神社の沢川(網走市)、8線の沢川(佐呂間町)で自然環境や景観に配慮しながら施設整備を予定しています。
・地すべり対策事業では北見端野忠志(北見市)等で事業を予定しています。
▲興部地区(興部漁港)地域水産物供給基盤整備工事(一般) |
漁港・海岸事業
・漁港事業では広域漁港整備事業として斜里漁港(斜里町)、常呂漁港(北見市)、湧別漁港(湧別町)、雄武漁港(雄武町)について、衛生管理型への対応を考慮しながら静穏対策等の漁港施設整備を予定しています。
また、地域水産物供給基盤整備事業として呼人漁港(網走市)、富武士漁港(佐呂間町)、沢木漁港(雄武町)、興部漁港(興部町)・幌内漁港(雄武町)等について、環境に配慮しながら漁業生産活動の拠点となる漁港施設の整備を予定しています。
また、漁港海岸では、越波の著しい沢木漁港海岸(雄武町)について、引き続き整備を予定しています。
・海岸事業では、越波の著しい網走海岸(網走市)について、引き続き整備を予定しています。