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▲弟子屈中学校 完成予想図 |
本校は、昭和22年村立弟子屈中学校として設置され町制により町立弟子屈中学校に、24年に独立校舎建設以来60年余の歴史を刻んできた。
これまで昭和36〜43年度にかけ改築、平成5〜7年度には大規模改造を行い現在に至っているが現在の建築レベルの比較において耐震強度や断熱性が格段に低く、さらには、建物の老朽化が著しいことから機能が一段と低下し耐震性に一層不安が増している。
また、弟子屈町は道東内陸部に位置し厳寒期にはマイナス20℃以下となる日も多く、校舎内が暖まりにくく、生徒の学習意欲にも影響が危惧され、早期改築が望まれていた。
本校の改築にあたり、校舎・屋内体育館・学校給食センターの一体化による「新しい弟中」の計画が進められている。
コンパクト ソーラー・スクール
コンパクト:全ての棟をひとつにまとめることで利便性を高めるとともにまちのシンボルとして新しい風景をつくりだす。
ソーラースクール:自然光あふれる学び舎。太陽光だけではなく、自然換気、北西からの冷風対策など最新の環境技術を盛り込むことで大幅な消費エネルギー削減(ランニングコストの削減)を図る。
一体感のある親密な平面計画
使いやすい3階建て校舎:敷地の高低差を生かし、2階をメインフロアに設定し、正面玄関と職員室などの管理教室と、こどもたちの生活の中心となる「とどまつモール」を設ける。このとどまつモールの階段を通して各階へ移動する。校舎と一体となった大きな教室である体育館を1階に配置している。その他1階には、食育モールを配置した。また、3階のまちを見下ろす普通教室部分は、学校開放時でも独立して閉鎖することができる。
廊下のない空間:通常の学校に見られる廊下空間を極力なくし、すべての空間が教育に使われように効率の良い面積配分を行った。
廊下面積を集約してつくった2階吹き抜けの「とどまつモール」や1階の「食育モール」を中心に教室から体育館まで、こどもたちの様々な活動を見通すことができる。
グループに分離した教室配列:2つの理科室、技術室、多目的室、1学年の普通教室など同じような教室をまとめることで授業や管理の利便性を高め、グループ内での間仕切り壁変更も容易にしている。
管理しやすい平面計画:正面玄関に隣接した2階職員室は一般来客の受付機能のほか、体育教官室と一体となってグラウンドの管理を可能にする。体育館の学校開放時は1階に独立した玄関を設ける。
本校地域は、弟子屈地域防災拠点として、災害時には地域住民の安心・安全に資する緊急避難地となる。体育館は避難所となることから耐震化に。給食センターは食料の調理・配給・配送設備としての活用できる整備をする。
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