年頭所感
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明けましておめでとうございます。皆様には健やかな新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
昨年を振り返りますと、統合によって新たな札幌開発建設部になるとともに、石狩川治水100年を迎えるなど節目の年となりましたが、公共事業を取り巻く環境は年々厳しさを増しており、社会資本整備は限られた予算の中で、今後も引き続き低コストで質の高い事業を重点的、効率的に進めてまいります。
河川事業では、石狩川流域の優れた資源を次世代に継承するとともに、安全・安心に暮らせる地域の実現を図るため、千歳川流域における遊水地群整備や堤防強化を始め、豊平川での堤防強化、北村遊水地の調査検討を進めています。また、夕張シューパロダムでは本体コンクリート打設の最盛期を迎えており、早期完成を目指して引き続き整備を進めます。昨年10月には、札幌市と共同で整備を進めています「豊平川札幌地区河川防災ステーション」の中核施設となる水防センターの供用を開始し、防災機能の向上を図っています。このほか北海道の恵まれた自然との共生を目指し、当別地区における自然再生に取り組んでいるとともに、茨戸川の水質改善を図るため雁来ルートの導水路の整備を行っています。さらに、石狩川流域で水防公開演習を実施し、地域と連携した防災力の向上を図っていきます。
道路事業では、地域間の連携強化、物流拠点とのアクセス向上を図る地域高規格道路として、一般国道337号「道央圏連絡道路」の整備が最重点事業です。新千歳空港関連は12月18日に開通し、美原道路は今年度春の開通を目指しており、交通ネットワークの形成や物流の効率化、地域の発展が期待されます。防災事業においては、一般国道275号幌加内峠が12月13日に開通し、急勾配や急カーブ等が緩和され安全性が向上しています。また、都市部においては、一般国道36号札幌駅前通地下歩行空間について、3月12日に札幌市部分と併せて開通予定であり、安全で快適な歩行空間が確保され、交通機関間の連携強化や移動の連続性を図ります。さらに、バリアフリー整備や都市災害の防止のための電線共同溝の整備を進めます。
空港では、新千歳空港の国内初となるデアイシング(航空機の防除雪氷作業)専用のエプロンが昨年12月に供用を開始しました。また、今春の供用開始を目指し夜間駐機場を整備しているほか、バス専用の乗降場を整備中です。さらに、B滑走路に北側からの着陸に使用するILS(計器着陸システム)用地造成と、施設の耐震対策を進めています。
公園では、国営滝野すずらん丘陵公園の「滝野の森ゾーン(西エリア)」(82ha)を新規開園し、これまで供用している区域と合わせて約400haの全園開園しました。
農業では、空知中央用水地区、浦臼地区が今年度で完了し、春からは新施設による用水の通水が開始されるとともに、道央用水(二期・三期)地区、篠津中央二期地区、樺戸地区、樺戸(二期)地区、江別南地区、幌新地区において、良食味米の安定生産に必要な用水確保や排水被害解消に向けて、ダム、頭首工、用排水路、揚排水機場等の整備を進めているほか、今年度から新たに北海(一期)地区が着工となり、年度内に用水路の整備に着手します。また、由仁地区、妹背牛地区においては、水田ほ場の大区画化と担い手への農地の集積を図り、効率的な農業生産基盤の整備を進めています。
当部といたしましては、これまでの事業の成果と諸課題を踏まえ、各方面からの声を大切にしながら、今後とも地域の健全な発展に寄与するため一層の努力をしてまいりたいと考えておりますので、引き続き皆様の御支援、御協力をお願いいたします。
結びに新しい年が皆様にとりまして素晴らしい年となることを御祈念いたしまして、年頭の挨拶といたします。