建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2011年2月号〉

年頭所感

ビジョンを共有してオホーツク地域の活性化

国土交通省 北海道開発局 網走開発建設部 部長 小笠原 章

小笠原 章 おがさわら・あきら
昭和31年8月23日生
昭和56年3月 北海道大学大学院工学研究科土木工学専攻終了
昭和56年4月 北海道開発庁採用
平成 8年4月 同 北海道開発局室蘭開発建設部苫小牧道路事務所長
平成10年6月 同 北海道開発局局長官房工事管理課技術調査管理官
平成13年1月 国土交通省北海道開発局函館開発建設部次長
平成15年7月 同  北海道開発局札幌開発建設部次長
平成16年7月 同 北海道開発局開発監理部開発調整課長
平成18年4月 同 独立行政法人土木研究所寒地土木研究所寒地道路研究グループ長
平成20年8月 同 北海道開発局留萌開発建設部長
平成21年7月 同 北海道開発局網走開発建設部長


 新年明けましておめでとうございます。
 平成23年の新春を迎え、謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 日頃から皆様には、網走開発建設部の事業の推進にあたり、特段のご支援とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 昨年は、幸いにも大きな災害なども無く、旭川紋別自動車が遠軽町丸瀬布まで開通し、オホーツク圏が他の圏域と高規格道路で初めて結ばれるという新たな時代の幕開けにもなった年だと思います。
 さて、オホーツク地域では、雄大で美しい景観、広大な土地と豊かな海などの優れた資源を多く有しており、魅力的な観光業や活力ある農林水産業などが営まれ、また、関連の産業も発展してきています。他方、道央圏から地理的に離れ、積雪寒冷地であり、また、広域分散型社会であるこの地域のさらなる発展を図るためには、社会資本整備を通じて、この地域の産業基盤をさらに強化させるとともに、産学官が協働で地域のリーダーとなるような優れた人材の育成を図る必要があります。
 平成20年度から新たな北海道総合開発計画がスタートしましたが、網走開発建設部としても事業の推進にあたっては、地域プロジェクトのフォローアップや「オホーツク地域づくり連携会議」等で地域と意見交換を重ね、地域の活性化に貢献すべく各種施策に取り組んでいるところであります。
 地域共有のビジョンとなる「オホーツク連携地域・地域づくりの方向」に基づき、「食料供給力・競争力強化プロジェクト」では、美女地区をはじめとする各地区において、食料供給力の強化や安全で良質な農水産物の供給力の強化に寄与する畑地かんがい・排水施設整備などの農業農村整備事業、紋別港などの農水産物の荷役と物流の効率化やウトロ漁港をはじめとする第4種漁港において、漁業活動の効率化・衛生管理を図るための施設整備を推進しております。
 「安全・安心・快適な地域づくりプロジェクト」では、常呂川をはじめとする1級河川4河川で河道掘削などの整備、国道の震災対策・冬期交通障害の解消、港湾・漁港における荒天時の高波対策のための防波堤整備など、頻発する自然災害に備えた防災対策を進めております。
 「広域交通ネットワーク形成プロジェクト」では、管内外の広域的な生活圏の交流・連携を強化する旭川紋別自動車道や北海道横断自動車道などの道路整備、地域の物流拠点である重要港湾の網走港・紋別港において港湾機能の拡充を推進しております。
 「観光交流推進プロジェクト」では、地域と連携して、個性的で魅力のある地域づくりに貢献するシーニックバイウエイの活動、みなとオアシス網走や地域マリンビジョンなどの取組を行っております。
 「オホーツク環境保全プロジェクト」では、網走湖の水質改善対策や自生種に配慮した道路緑化対策などの取組を地域住民、NPO及び自治体などと連携・協働しながら進めております。
 公共事業費は年々厳しさを増しており、社会資本整備は限られた予算の中で、コスト縮減を図りながら質の高い事業を重点的、効果的かつ効率的に推進していくことが求められています。網走開発建設部といたしましても、これまでの事業の成果と諸課題を踏まえ、なお一層の工夫と努力を続けていきたいと考えております。
 北海道開発局は幹部職員が率先し、全職員がコンプライアンスの徹底に取り組んでおり、地域の皆様からの期待に応えるよう、その使命、役割を果たしていきたいと考えておりますので、皆様にもこの取組について深くご理解を賜りたく、引き続き、ご協力をお願い申し上げます。
 皆様にとって新しい年が希望に満ちた年でありますよう、また、オホーツク地域が益々発展いたしますようご祈念申し上げ、年頭のご挨拶とします。



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