寄稿
|
▲十勝の魅力!体感フェアの様子(7月22〜23日) |
十勝総合振興局管内の特色について
十勝地域は、日高山脈や大雪山系などの雄大な山岳景観と、広大な十勝平野や神秘的な湖沼、清流など、美しく豊かな自然環境に恵まれるとともに、農業生産においては、我が国最大の食料供給地域として存在感を発揮するという、多様な魅力と活力のある地域と実感しています。また、今秋10月29日には北海道横断自動車道(道東道)の占冠~夕張間34kmが開通することとなり、道央圏とのアクセスが向上し、観光や物流の面での交流が活発化することが期待されています。
このような状況を踏まえ、十勝総合振興局では、農林水産業と観光産業との連携を図ることとしております。自然景観はもとより、食材王国十勝の安全・安心な「食」を核として、地域に点在する北海道遺産やファームインなどを利用したグリーンツーリズム、あるいは、温泉やアウトドアフィールドといった観光資源を組み合わせた広域型観光地づくりを進めるとともに、ホスピタリティの向上に努めながら十勝の魅力を積極的に売り込み、「食」と「観光」を中心とした地域振興を進めていくこととしております。
管内産業の状況について申し上げれば、農業については、小麦、ばれいしょ、てんさい、豆類や、酪農・畜産などにおいて、圧倒的な国内シェアを誇っており、農業産出額も約2,500億円と全道の4分の1を占めています。また、製造業においても食品工業の割合が7割以上を占めるなど、農業を基盤に、二次・三次産業も発展しています。十勝総合振興局としては、引き続き、付加価値向上と競争力の強化を図るべく、十勝の食のブランド力アップなどの取組を一層推進していきたいと考えております。
林業については、十勝は全国有数のカラマツ生産地となっていることから、施設の木造化・木質化などカラマツ材の建築材としての利用を進めていきたいと考えております。
水産業については、北海道太平洋沿岸のみに生息する貴重なシシャモについて、全道の4割を漁獲しておりますが、残念なことに管内でもあまり知られておらず、今後とも、関係者と連携して、ししゃもフェアなどの取組を積極的に支援していく予定です。
また、生産基盤として大切な漁場の整備を行うことで水産業の振興の取組を進めていきたいと考えております。
観光については、一昨年の新型インフルエンザ、昨年の口蹄疫、そして今年の大震災と、近年、業界をとりまく環境は非常に厳しい状況にありますが、開港30年の節目を迎えるとかち帯広空港において、本年3月、AIR DOの東京便が就航し、JALとのダブルトラッキングが実現しました。このことにより、旅行者の利便性が向上するとともに、十勝を舞台とした新たな旅行商品の可能性が広がっています。
道東自動車道全通を迎え、十勝総合振興局の取組について
我々の長年の念願でありました道東道の開通にあたっては、特に観光面での追い風として活かしていきたいと考えています。
このため、十勝総合振興局では、道東道の開通を踏まえて「とかち魅力発信推進室」という局独自の組織を設置するとともに、管内の商工業関係者をはじめ、金融業、観光業、飲食業、農林水産業、運輸業、行政機関など関係57団体が連携する「オールとかち魅力発信連絡協議会」を立ち上げ、積極的に十勝の食や観光資源の魅力を発信することとしました。
今年は、340万人が住む道央圏の方々をターゲットに、統一キャッチフレーズ「感動旬彩とかち沸騰中」とシンボルマークのもと、「とかち魅力発信キャンペーン」を展開し、道東へのアクセス向上を契機に一人でも多くの方々に十勝の素晴らしさを知っていただき、十勝へ来ていただけるよう、地域の魅力を積極的に発信しております。
長引く景気の低迷や公共事業予算の大幅削減、さらには、東日本大震災の影響など、大変厳しい経済状況の中ではありますが、今後とも、管内市町村や関係機関と十分に連携し、「地域の農林水産資源の高付加価値化・ブランド化」による一次産業及び関連産業の振興に向けた取組を推進するとともに、道東道の十勝圏までの全面開通という好機を最大限に活かし、十勝の魅力の発信に取り組んでまいりたいと考えております。
▲このキャッチフレーズとシンボルマークは、2011年10月29日、道東自動車道の占冠・夕張間が開通し、 十勝と札幌・道央圏が一本の高速道路で結ばれることを契機に、地域が一体となって取組みを進めている 「とかち魅力発信キャンペーン」(キャンペーン期間:平成23年1月から平成24年12月まで)のシンボルとして制定されたものです。 |