年頭所感
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謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
日頃から皆様には、網走開発建設部の事業の推進にあたり、特段のご支援とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
昨年は、東日本大震災により多くの方々の尊い命が奪われ、いまだ行方不明の方々も多数おられ、甚大な被害が生じました。ここに改めて心より哀悼の意を表し、被災された方々にお見舞いを申し上げます。
オホーツク管内におきましても、観光客の減少や物流網の混乱等管内経済にも大きな影響があった年でありました。一方で食料供給や災害時のバックアップ基地としてのオホーツク地域の役割を再認識することともなりました。こうした中、網走開発建設部は、開局60年を迎えこれまで蓄積されたノウハウ等を活かしながら全力を挙げて地域の更なる発展のため業務に邁進して参りました。
オホーツク地域は、雄大で美しい景観、広大な土地と豊かな海などの優れた資源を多く有する中で、魅力的な観光業や活力ある農林水産業などが営まれ、また、これらに関連する産業も発展してきています。他方、道央圏から地理的に離れた積雪寒冷地で、広域分散型社会であるこの地域のさらなる発展を図るためには、社会資本整備を通じて産業基盤をさらに強化させるとともに、産学官が協働して地域のリーダーとなるような優れた人材の育成を図る必要があります。
平成20年度から新たな北海道総合開発計画がスタートしましたが、網走開発建設部としても事業の推進にあたっては、地域プロジェクトのフォローアップや「オホーツク地域づくり連携会議」等で地域と意見交換を重ね、地域の活性化に貢献すべく各種施策に取り組んでいるところであります。
地域共有のビジョンとなる「オホーツク連携地域・地域づくりの方向」における「食料供給力・競争力強化プロジェクト」では、兵村地区をはじめとする農業農村整備事業地区において、食料供給力の強化や安全で良質な農畜産物の供給力の強化に寄与する畑地かんがい・排水施設などの整備、紋別港などの重要港湾において農水産物の荷役と物流の効率化、ウトロ漁港をはじめとする第4種漁港において漁業活動の効率化・衛生管理を図るための施設整備を推進しております。
「安全・安心・快適な地域づくりプロジェクト」では、常呂川をはじめとする1級河川4河川において河道掘削などの整備、国道の震災対策・冬期交通障害の解消、港湾・漁港における荒天時の高波対策のための防波堤整備など自然災害に備えた防災対策を進めております。
「広域交通ネットワーク形成プロジェクト」では、管内外の広域的な生活圏の交流・連携を強化する旭川紋別自動車道や北海道横断自動車道などの道路整備、地域の物流拠点である重要港湾の網走港・紋別港において港湾機能の拡充を推進しております。
「観光交流推進プロジェクト」では、地域と連携して、個性的で魅力のある地域づくりに貢献するシーニックバイウエイの活動、みなとオアシス網走や地域マリンビジョン、「わが村は美しく-北海道」運動などの取組を進めております。
「オホーツク環境保全プロジェクト」では、網走湖の水質改善対策や自生種に配慮した道路緑化対策などの取組を地域住民、NPO及び自治体などと連携・協働しながら進めております。
公共事業費は年々厳しさを増しており、社会資本整備は限られた予算の中で、コスト縮減を図りながら質の高い事業を重点的、効果的かつ効率的に推進していくことが求められています。網走開発建設部といたしましても、これまでの事業の成果と諸課題を踏まえ、なお一層の工夫と努力を続けていきたいと考えております。
北海道開発局は幹部職員をはじめ、全職員がコンプライアンスの徹底に取り組んでおり、地域の皆様からの期待に応えるよう、その使命、役割を果たしていきたいと考えておりますので、皆様にもこの取組について深くご理解を賜りたく、引き続き、ご協力をお願い申し上げます。
皆様にとって新しい年が希望に満ちた年でありますよう、また、オホーツク地域が益々発展いたしますようご祈念申し上げ、年頭のご挨拶とします。