建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2013年12月号〉

【ZOOM UP】

少子化対策と子育て支援で幼保一体化「認定こども園」を建設

── 質の高い教育・保育・子育て支援サービスを提供

豊浦町 認定こども園新築事業

完成予定パース

 豊浦町は「多様なニーズに対応した保育事業の充実」「子育て支援の中核的な機能整備」「施設の統合化による効率的・合理的な子育て環境づくり」を目指した保育所型「認定こども園」の建設を進めている。
 建設の背景には、少子化の進行により、同町の幼稚園児数が平成8年をピークに減少を続け、保育所、幼稚園個々でのこども集団が小規模となり運営の非効率性が顕著となっていた。さらに、私立青空保育園でも定員割れの状況にあり、保育園舎も築34年を経過して老朽化が進み、耐震基準を満たしていないことから、多くのニーズに応える、安心で安全な施設整備が急務となっていた。
 子どもや兄弟の数が減少する中、子どもの健やかな成長にとって大切な集団活動や異年齢交流の機会を確保するために、親の就労の有無にかかわらず、すべての子どもを同じ施設で共通して質の高い教育、保育や子育て支援サービスを提供するなどを基本に、保育所と幼稚園を一体化した、公設民営の保育所型「認定こども園」(定員80名)の事業を進める。
 施設は、保育所(認定こども園)、子育て支援センター、放課後児童クラブ(学童保育)で構成・運営されることになる。
(1)保育所(認定こども園)
 保育所はゼロ歳を受け入れるほふく室から5歳児まで各室に別れ支援活動をする。定員は長時間保育が60人、幼稚園の短時間保育が20人となっている。
(2)子育て支援センター
 核家族の進行・出生率の低下に対応して、地域全体で子育てを支援する基盤の形成を図るため、子育て家族の支援活動の企画・調整・実施を担当する職員を配置し、育児不安等の指導や子育てサークル、子育て家庭に対する育児支援も行う。
(3)放課後児童クラブ(学童保育)
 学童保育は、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学生に遊びや生活の場を提供し、女性の就労の増加や少子化が進行する中、仕事と子育ての両立支援、児童の健全育成を図る事業を行う。
 一方、施設内装は道産木材を使用した木質化仕様で、子ども達が木の温もりと優しさを実感できる。


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