建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2004年12月号〉

9月8日・台風18号が北海道を直撃 写真で見る後志管内の被災状況

高波・越波を発生させた台風18号の影響で北海道・積丹半島の神恵内・大森大橋が落橋

年内供用を目処に応急復旧工事を急ぐ

▲橋脚から落ちた橋の上部
今年9月8日に北海道を通過した台風18号は、北海道のほぼ全域を暴風域に巻き込みながら日本海沿岸を北上し、各地で最大瞬間風速51mと記録を更新。各地に大きなつめ跡を残した。
特に、小樽開発建設部が所管する一般国道229号では、神恵内大橋が落橋。同路線は、小樽市を起点とし、余市町から日本海沿いに積丹半島の外周部を経て檜山支庁所在地の江差町を終点とする路線であり、積丹半島における水産資源の輸送、積丹半島の観光ルートとして地域経済振興に重要な役割を果たしていた。
落橋した大森大橋は、コンクリート製の橋桁が約160mにわたり、強風による高波、越波の影響で、くの字状に折れ曲がる形で、岸側に落下。人的被害はなかったものの、神恵内村川白地区と珊内地区が分断され、地域のライフラインが寸断された。
また、大森大橋から大森トンネル方向へ数メートルの箇所では、覆道海側のコンクリート壁が道路上に散乱したほか、付近の神恵内村道の駅付近の道路などでは舗装面がはがれたり、道路上には越波によって多くのゴミ類が散乱した。
この被災により、今まで車で20分程度だった神恵内村川白地区〜珊内地区間は、当丸峠を越えるルートを通らなければならず、約1時間半がかりの迂回を強いられている状況だ。
現在では、仮橋の架設作業や周辺道路の整備が始まっており、小樽開発建設部では年内の完成、供用を目処に応急復旧工事を進めている。
▲被災した道の駅「オスコイ!かもえない」 ▲道路にはゴミが散乱した赤石地区 ▲大森大橋
▲岸側にある橋の上部 ▲橋の上部がない橋脚 ▲報道機関への現場公開の様子
▲橋桁がくの字に曲がって留まっている ▲大森トンネル坑口 写真提供:小樽開発建設部

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