シリーズ・コシヒカリのふるさと 新潟県の農業農村整備 |
▲県営担い手育成基盤整備事業・広神川東地区(広神村)
小出農地事務所管内は、新潟県の中越地域南東部に位置し、小千谷市、北魚沼郡(川口町、堀之内町、小出町、湯之谷村、広神村、守門村、入広瀬村)の1市3町4村からなる概ね1,150平方キロメートルの区域。北側は長岡市、西側は中魚沼郡、南側は南魚沼郡に隣接し、東側は越後山脈、三国山脈など群馬県、福島県の太平洋側との分水嶺で隔たる全国有数の豪雪地帯となっている。域内には南北に信濃川、魚野川が貫流。これらに加え破間川、佐梨川等の一級河川も合流し、豊かな水源と稲作に適した気候により魚沼産コシヒカリの産地として名高い。
同事務所は、県営農業農村整備事業の実施、及びこれらに関する調査計画並びに団体営農業農村整備事業の指導・審査を行っているほか、土地改良法、農地法に関する許認可等、新潟県農地部の業務各種を全般的に担当している。
管内は耕地面積が総面積の約7%程度で経営規模も零細な農家が多く、いわゆる山間地の条件不利地域である。このため、必ずしも恵まれたものでない自然条件のなかで地域に合致したほ場条件の総合整備、農業及び生活用水の確保、農業農村の一体的な総合整備や地すべり対策などの災害防止を積極的に推進しているところだ。
当面の課題としては、遅れているほ場整備事業や、複合経営の先進モデル地域としての畑地帯総合整備事業「堀之内中部地区」、農免農道整備事業「牛ケ島2期地区」の促進、また、小千谷市における土地改良区の合併(5土地改良区を1区に)、中山間地域等直接支払制度の充実といった点が挙げられる。新潟県では、平成13年3月に北魚沼地域(小千谷市、川口町、堀之内町、小出町、湯之谷村、広神村)を対象地域とする「広域農業農村整備促進計画」を策定。農業者が経済的に自立でき、地域住民にとってもうるおいと安らぎの場を与える、魅力と活力のある農業づくりを推進する。