シリーズ・コシヒカリのふるさと 新潟県の農業農村整備 |
▲県営かんがい排水事業・五十嵐地区
六日町事務所の所管区域は、南魚沼郡一円の湯沢町、塩沢町、六日町及び大和町の4町で、東、南部の群馬県境は越後三山をはじめとする巻機、谷川連峰、苗場山等々の2,000
m級の山々に囲まれた豪雪地帯となっている。地域の中央部には、谷川岳(1,963.2m)を源流とする魚野川が南北に貫流し、その両岸に6,863haの耕地が開けている。管内の農業は魚沼ブランドのコシヒカリで有名な稲作が中心。
農業基盤整備は、これまでに国営六日町地区開拓建設事業(昭和22年〜昭和35年)及び魚野川東部地区開拓建設事業(昭和40年〜昭和53年)をはじめとして、県営、団体営で各種の農業農村整備事業を実施。ほ場整備率は県内ではトップとなっている。
現在では、主要県営事業として、かんがい排水事業3地区(魚野川東部地区1,046ha、五城地区1,240ha、五十嵐地区418ha)、ほ場整備事業3地区(水無川沿岸地区337ha、大倉桐沢地区37ha、城内南部地区29ha)、農道整備事業2地区、中山間地域総合整備事業1地区を実施中。
また、団体営事業として、農業集落排水事業4地区、農村総合整備事業2地区及び基盤整備促進事業(農道及びかんがい排水)3地区等を実施しており、平成12年度では県営、団体営、県単の総計で45地区・約34億円の事業を実施した。
しかし、事務所管内は耕地面積が総面積の8%程度。中山間豪雪地域の特性として戸別経営面積は零細で、農作業条件も悪い所が多い。今後は、こうした恵まれない自然条件の中で、若者の定住と農業の担い手育成による近代的農業の育成が課題だ。
具体的には、省力・コスト低減に向けてのほ場の再整備(大型化)、高速交通体系に即応した基幹農道網の整備、さらには農村環境条件の向上を積極的に図っていく必要がある。
▲湯沢町・アルプの里