建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ1999年5月号〉


白糸トンネルが4月8日待望の開通

 平成9年8月25日の崩落事故以来、不通となっていた「白糸トンネル」が、4月8日にいよいよ開通した。
 「白糸トンネル」は、延長1,806m、幅員9m(車道3.25m×2車線、路肩0.50m×2車線、管理用通路0.75m×2車線)の規模。事故発生直後から早期復旧を図るため、9年10月7日に山側トンネル案が決定。(このほかに現道復旧案や海側橋梁ルート案などがあった)11月12日から伊藤・地崎・協成JVの施工で坑口の補助工から工事が始まった。(弊誌98年2月号、4月号に掲載)
 本坑の掘削は、10年1月中旬に瀬棚町側、10年2月末に島牧村側がスタートしたが、早期開通が求められていたことから、工事は3交代24時間体制で、両坑口から行われた。その結果、同規模の工事では驚異的な早さで、同年10月22日に貫通した。(弊誌98年12月号に掲載)
 崩落事故から1年7ヶ月もの間、不通となっていたため、観光などに大きな影響が出ていたが、今年の観光シーズンを前に開通したことで、地元経済界をはじめ、関係者は一様に安堵している。
 開通日となる4月8日当日は、瀬棚町と島牧村で通行手形と特産品が通行者にプレゼントされる。
 施工にあたった伊藤・地崎・協成JVの和田弘恵所長は、「毎日毎日仕事に追いかけられるようだったので、終わってみると意外に早く感じている。地元の『一日でも早い開通を』の声に応えるべく、作業を3交代24時間体制で行ったが、これは建設業界では初めてではないかと思う。小樽開建をはじめ、関係者の皆様から適切なアドバイスをいただいたお陰もあり、無事故・無災害で開通を迎えられ、ほっとしている」と話している。


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