菅原功一旭川市長の経歴・経過
【菅原功一氏の経歴】
菅原功一、昭和19年6月24日生、旭川出身、道立旭川商業高校卒。旭川市議・2期、自民党道連青年部幹事長、同部長,同青年局長、党本部青年局全国中央常任委員、元道議会議員佐藤幹夫秘書、元衆議院議員佐々木秀世秘書、62年4月道議初当選、党道議会議員会政策審議副会長、平成3年4月道議2期。6年11月旭川市長就任。
【菅原旭川市長のこれまでの経過】
□平成16年6月8日・9日、旭川市議会百条調査特別委員会は現職市長の菅原功一氏に初めての証人喚問を実施。菅原市長は全面的に疑惑を否定し、2日間(7時間10分)にわたった尋問が終了した。疑惑の核心部分では「記憶がない」と繰り返し、野党は再喚問を要求する構えだ。
□平成16年2月20日、旭川市議会百条委員会が派遣調査の報告書を公表。福岡県のバイオ業者・木佐木収氏の証言(福岡県筑後市に派遣)で疑惑が明らかになった。
□平成15年7月2日、旭川市庁舎の部局移転で学校法人所有のサンライズビル借り上げ計画で疑惑が浮上。旭川市始まって以来の百条委員会が、旭川市議会の全会一致で設置された。
菅原市長の後援者・杉浦剛太郎学校法人経営者が所有するサンライズビルを、市が庁舎として移転しようとしたが、ビルは校舎で目的外使用にあたり白紙撤回した。この件で菅原市長が杉浦剛太郎氏に便宜を図った疑いが浮上。また、口利き疑惑(高齢者優良賃貸住宅建設)や、沖縄旅行の癒着疑惑も出てきた。
□平成15年4月3日、道の学事課長から旭川市役所に、同市が借り上げるサンライズビルは学校法人の所有で賃貸は出来ないとの指導があった。同月26日と27日に農政部と総務部市史編集課が引っ越しする予定だった。
□平成14年12月11日、旭川市始まって以来の市長に対する辞職勧告決議案が賛成20人、反対19年で裁決された。辞職勧告は法的拘束力がない。
□平成14年11月15日、旭川市長選挙に絡み、藤井英規(58歳)旭川市水道事業管理者が逮捕された。その後、中村忠雄助役も逮捕(12月6日)された。2人の特別職は公職選挙法違反(公務員の地位利用、事前運動)で略式起訴された。また、同市役所幹部の小池語朗総務部長、重野健一商工観光部長、遠田隆宏都市建設部長、兼松輝義消防本部消防部長、板東光則企画財政部長の5人も同違反で書類送検(起訴猶予)された。同市幹部職員(課長職以上)50人以上が事情聴取される異常事態での菅原旭川市政3選の船出。
【平成14年11月10日旭川市長選挙結果】
227票差の大接戦で現職の菅原市長3選果たす
任期満了に伴う旭川市長選挙は平成14年11月10日投票、即日開票され、現職の菅原功一(すがわら・こういち、58歳)市長が、新人の東国幹(あづま・くによし、34歳)前自民党道議会議員、田辺八郎(たなべ・はちろう、59歳)前共産党旭川市議会議員、鶴飼重男(つるがい・しげお、54歳)マンション経営を破り3選を果たした。選挙は事実上、現職菅原氏、新人東氏との一騎打ちの戦いで、票差は227票だった。
菅原氏は、昭和19年6月24日生、旭川出身、旭川商業高校卒。代議士秘書、同市議会議員、道議会議員を2期務めた。平成6年11月市長就任。
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有権者数 293,581人
投票者数 138,779人
投票率 47.27%
有効投票 137,331票
無効投票 1,444 票
持ち帰り 4票
当選 菅原 功一 60,771票
東 国幹 60,544票
田辺 八郎 14,235票
鶴飼 重男 1,781票
【平成14年旭川市長選挙経過】
□平成14年10月16日、鶴飼重男(54歳・アパート経営)氏は平成14年11月3日告示される同市長選挙に出馬すること表明した。同氏は平成10年の同市長選挙に立候補、落選している。
鶴飼氏は、岩手二戸高等技術専門学校修了。本籍岩手県種市町、モデル、大工。現在マンション経営。
□平成14年10月16日、旭川市職員労働組合(片桐敏雅執行委員長・約1、700人)は平成14年11月3日告示の旭川市長選挙は自主投票とすることを決めた。
□平成14年10月15日、自民党北海道青年局(佐々木通彦局長)は旭川市役所で記者会見し、平成14年11月3日告示の旭川市長選挙で、新人の東国幹自民党前道議会議員を支援することを表明した。
□平成14年10月11日、田辺八郎(59歳)前同市議会議員は旭川市内のホテルで記者会見し、平成14年11月3日告示される同市長選挙に出馬すること表明した。明るい旭川市政をつくる各界連絡会(共産党系市民団体)が、同氏を擁立する方針を固めていた。
田辺氏は、昭和18年4月14日生、旭川出身、道学芸大旭川分校卒。共産党役員、旭川民主商工会事務局長、昭和54年同市議(共産党・4期16年)、平成11年同落選、現在共産党旭川地区委員会副委員長。
□平成14年10月11日、自民党員有志の会(中島芳雄代表世話人・旭川支部顧問)は平成14年11月3日告示の旭川市長選挙で、現職の菅原功一市長を支持することを表明。有志の会は同支部役員や市議など30人あまりが参加、金田英行衆院議員も顧問に就任。
□平成14年10月9日、自民党旭川支部(今津寛支部長)は役員会を開き、平成14年11月3日告示の旭川市長選挙は自主投票とすることを決めた。同党は現職の菅原功一市長と、新人の東国幹自民党前道議会議員の双方から推薦要請を受けていたが、党が二分しかねないと判断、同市長選挙では両氏とも推薦しないことで決着。
□平成14年9月6日、現職の菅原功一(すがわら・こういち、58歳)市長は北海ホテル(旭川市内)で記者会見し、平成14年11月3日告示される同市長選挙に3選出馬することを表明した。
菅原氏は、昭和19年6月24日生、旭川出身、旭川商業高校卒。代議士秘書、同市議会議員、道議会議員を2期務めた。平成6年11月市長就任。現在2期目
□平成14年9月5日、東国幹(あずま・くによし、34歳)自民党道議会議員(旭川市選出・1期目)は旭川市内で会見し、平成14年11月3日告示される同市長選挙に無所属で出馬することを正式に表明した。
会見で、菅原市長の資金管理団体の問題(富樫多喜男後援会事務所長が政治資金規制法違反で逮捕)は解決したわけではないと批判した。
東氏は同市長選出馬に伴い平成14年9月18日(定例道議会初日)道議を辞職する。
□平成14年8月10日、東国幹(あずま・くによし、34歳)自民党道議会議員(旭川市選出・1期目)が出馬の要請を受けているのが明らかになった。同氏は後援会の了承を得た上で出馬表明をする。
東氏は、昭和43年2月17日生、風連町出身、東海大卒。自民党支部委員、佐藤静雄衆議院議員秘書、旭川市議会議員、平成11年藤井猛元道議会議長の後継者として道議初当選。
□平成14年8月1日、自民党の山崎拓幹事長、北村直人道連会長、神戸典臣道連幹事長は、現職の金田英行、元議員の今津寛両氏と確認書を交わした。金田英行氏を比例北海道ブロック1位、今津寛氏を新6区の候補とすることで決着。
□平成14年7月30日、旭川市選挙管理委員会は次期市長選挙(任期満了は平成14年11月16日)の日程を平成14年11月3日告示、同10日投票と決めた。即日開票される。
□平成13年11月20日、菅原市長の政治資金管理団体「自由政経同友会」の富樫多喜男会計責任者・その他の政治団体「菅原功一連合後援会」の斉藤啓一会計責任者・その他の政治団体「ゆめたうん21市民の会」の村角鉄矢会計責任者からそれぞれ平成7年・平成8年・平成9年分の収支報告の訂正が、高橋康之北海道選挙管理委員会委員長に提出された。詳細は弊誌平成13年12月3日号に掲載。
□平成13年11月19日、政治資金規正法違反の疑いが持ち上がった菅原市長は同市議会政治倫理調査特別委員会で「意図的なものはなく、単純ミスで申し訳ない」と釈明。
又、同氏の政治団体「菅原功一と旭川市民の会」(平成12年分の収入総額は940,000円)の関係者は、同寄附は同氏の政治団体「菅原功一連合後援会」(平成12年分の収支報告書は未提出)が受理しており同政治団体に記載修正することで上川支庁選挙管理委員会と相談するとしている。
□平成13年11月16日、菅原市長の政治団体「菅原功一後援会」(平成2年から収支報告書が未提出で、平成4年にみなし解散となっている)が政治団体「希望都市21世紀市民の会」(地元経済界)から政治資金規制法違反(届出前の寄附の禁止)の疑いがある1千万円(平成12年3月と5月の2回)の寄附を受け取ったことが分かった。
同後援会関係者は、当時(平成12年3月)、菅原市長の政治団体が政治資金規制法違反(虚偽記載)に問われ、関係書類が押収され口座が閉じられていたので、緊急避難的に届出のない「菅原功一後援会」という口座を作り「希望都市21世紀市民の会」から寄附を受けたと釈明。
□平成13年10月10日、政治活動を休止していた菅原功一市長は旭川市内で2年ぶりに後援会パーティを開催。
□平成12年2月
菅原市長の政治団体の収支報告書に記載漏れがあり、富樫多喜男会計責任者(後援会事務所長)が政治資金規制法違反(虚偽記載)に問われ逮捕された事件は、初公判で検察側が富樫多喜男被告に禁固10カ月を求刑して結審(3月での判決は、禁固10カ月、執行猶予3年の有罪判決)。
起訴状によると、富樫被告は、菅原市長の政治資金管理団体「自由政経同友会」の会計責任者として、95年の収支報告書に約4,154万円の政治資金を約3,217万円と偽って記載して道選挙管理委員会に提出した。また、別の政治団体「ゆめたうん21市民の会」の収支報告書でも3年間で約3,150万円の政治資金を記載せず裏金として処理していた。
検察側の冒頭陳述によると、富樫被告は平成6年12月ごろ、菅原功一連合後援会副幹事長=平成11年12月に自殺=だった建設会社部長から「事務所の裏金を作るため収支報告書には実際の収入より少なく記載して、支出もつじつまが合うように処理する」よう指示されたほか、平成7年1月ごろ、当時の市役所秘書課長から、公費で捻出できない交際費として事務所で毎月50万円負担する旨の依頼を受けたという。
虚偽記載でひねり出した裏金は、菅原市長や家族名義の銀行口座にいったん入金されたあと引き出され、歴代の秘書課長に毎月50万円が渡されたほか、菅原市長の娘が住んでいる札幌市中央区のマンションのローン返済に充てられていた。疑問に思った富樫被告はその後、市長宅に出向き相談を持ち掛けたところ、同席していた市長夫人から「幹部の指示に従ってほしい」と言われたことを法廷で生々しく証言、市長の関与を示唆した。
市長夫人は平成8年まで印刷会社の顧問を務め、顧問料を受け取っていたが、この点に関して裁判官は「(市長夫人の立場で)企業の顧問に就いているのはおかしい」とも指摘、裁判所が裏金の使途に重大な関心を払っていることをうかがわせた。
菅原市長は、旭川市議、道議を経て、平成6年11月の旭川市長選に保守系無所属で出馬、板東市長後継の前助役を破って初当選。平成12年1月、菅原市政はエコ・スポーツ構想の不明朗な業務委託や、東京の不動産会社社長に差し出したとされる特別職人事などをめぐる誓約書など多くの問題が発生。また平成11年6月25日に同市の農政部幹部(前職は市教委でエコ・スポーツパークに携わっていた)が首吊り自殺をしている。
□平成11年12月、菅原市長の資金管理団体の収支に記載漏れがあり、道警が富樫多喜男会計責任者(後援会事務所長)を政治資金規制法違反で逮捕。
【平成10年11月8日旭川市長選挙結果】
現職の菅原功一市長再選果たす
任期満了に伴う旭川市長選挙は、平成10年11月8日投票、即日開票され、現職の菅原功一(すがわら・こういち、54歳)市長が、新人の浅岡好比古(64歳・市民団体役員)氏、同じく新人の鶴飼重男(50歳・アパート経営)氏を破り、再選を果たした。
菅原氏は、昭和19年6月24日生、旭川出身、旭川商業高校卒。同市議会議員、道議会議員を2期務めた。平成6年11月市長就任。
当日有権者数 290,112人
当日投票者数 119,555人
投票率 41.21%
当選 菅原 功一 無現 93,254票(自民、民主、公明推薦)
浅岡好比古 無新 21,620票(共産推薦)
鶴飼 重男 無新 3,357票
《解説》
事実上の信任投票 再選果たした菅原氏
旭川市長選は自民、民主、公明の推薦を受けた現職の菅原功一氏が対立候補に大差を付けて2選を果たした。事実上の信任投票に有権者のしらけムードが広がり、投票率は史上最低の41.32%だった。
選挙戦は、現職の強みを発揮して三党推薦を取り付けた菅原氏に共産党を含む市民団体が擁立した浅岡好比古氏と、特定の組織を持たずに草の根選挙を展開した鶴飼重男氏が挑む構図となった。民主党の前身である社民党は前回、対立候補を立てたが、今回は有力候補がいないことから「相乗りありき」で推移。菅原候補と政策協定を結んだが、結果として有権者には「理念なき野合」と映った。約29万人の有権者のうち17万人が棄権した事実は重く、市政への市民参加を掲げる菅原市政にとって大きな課題になる。
道北の拠点都市である旭川市はJR旭川駅周辺再開発計画、全国最低レベルといわれる雇用情勢の回復など課題が山積しており、市議会での活発な政策論争を期待したいところだ。
【平成6年11月6日の旭川市長選挙結果】
新人の菅原功一前自民党道議初当選
任期満了(現職の板東徹市長勇退・4期)に伴う旭川市長選挙は平成6年l1月6日投票、即日開票の結果、新人の菅原功一氏(前自民党道議・50歳)が、同じく新人の波岸裕光氏(前同市助役・58歳)、高原一記氏(前社会党市議・52歳)、遠藤英徳氏(共産党道委員・42歳)に大差をつけて初当選を果たした。
35年ぶりの激戦となった同市長選挙は、他候補に先んじて菅原氏が道議を辞職、自民党も離党し9月上旬に出馬表明。無党派層を取り込み、革新陣営の一部も食い込む手堅い選挙戦で票をまとめ、終始有利に進めた。
当日有権者数 277,652人
当日投票者数 169,739人
投票率 61.13%
当選 菅原 功一 無新 70,129 票
波岸 裕光 無新 48,742 票
高原 一記 無新 42,807 票
遠藤 英徳 共新 7,124 票