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北広島市

本禄市政継承の上野前助役大差で初当選果たす
ローカルマニフェスト型選挙実施で投票率低下?

 任期満了に伴う北広島市長選挙は平成17年7月10日投票、即日開票され、新人の上野正三(いのうえ・まさみ、57歳)前助役が、同じく新人の木本由孝(こもと・よしたか、61歳)元道議、国枝秀信(くにえだ・ひでのぶ、51歳)前市議を破り初当選を果たした。
 今回の首長選挙は、平成5年7月の旧広島町長選挙以来で、市制施行(平成8年9月)後初めての市長選挙となった。また、道内首長選挙では初めてのマニフェスト型選挙を全候補者が実践。自分の政権公約を作成し、政策を明確に有権者に訴えた。しかし、有権者の意識を高めるローカルマニフェスト型選挙戦は54.54%の得票率で終わり、12年前の旧広島町長選挙(投票率=79.41%)より24.87ポイントも下回った。
 同市長選挙は、国政選挙の対決構図が反映され、町村信孝自民党衆院議員と小林千代美民主党衆院議員の衆院道5区(北広島市)の代理選挙になった。町村外相は多忙の中、保守系候補の上野氏の応援に駆けつけ(6月19日)総決起集会を盛り上げた。その結果、上野氏の得票数は14,066票で、町村氏の前回選挙(平成15年11月の衆院選の同市得票・12,380票)の得票を1,686票も上回った。町村氏は、今回、北広島市長選を押さえ、次回の国政選挙を優位に展開できる。
 一方、民主党丸抱えの木本陣営は、組合組織などが全面的にバックアップ。しかし開票の結果、木本氏の得票数は8,765票で小林氏(平成15年11月の衆院選の同市得票・14,480票)より5,715票も下回った。民主党の敗因は、北広島市に関係のない札幌在住の落下傘候補者を擁立したためで、組合組織票と見られる8,765票しか集めることが出来なかった。小林氏は、北広島では固い支持地盤を持っていたが、今回の市長選挙を落としたことで、次回の国政選挙はいっそう厳しくなる。
 敗れた木本由孝氏は、10日の深夜に記者会見し「今回の選挙結果を受け、自らの進退にけじめをつけたい」と延べ引退を明らかにした。同氏は、国政の各種選挙に所属政党を変えながら出馬し、連続落選を更新してきた。しかし、今回のような予想外の完敗選挙は、同氏の政治生命に大きな影響があり引退会見となった。
 上野氏は、昭和23年3月21日生、北海学園大学経済学部卒。45年広島町役場入り、都市計画部参事、建設部長、総務部長、平成16年助役就任。北広島市軟式野球連盟理事長(広葉カープジュニア監督)、北広島歩くスキー協会理事、北海道尚志学園高校PTA会長。

有権者数 47,577人
投票者数 25,950人
投票率 54.54%
無効票 502票
当選 上野 正三 14,066票
木本 由孝 8,765票
国枝 秀信 2,617票

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