このトンネルの規模は、延長1,142m、幅員11.25mで、NATM工法による掘削が行われている。 現道は海岸沿いの急崖地形を縫うような線形であり、一日も早い安全な路線の実現への要望が強くなっている。 また、現道の祈石トンネル(L=83m)、松風トンネル(L=64m)、茂岩トンネル(L=437m)は、幅員が狭く、大型車両の対面通行が非常に困難な状況となっている。 このため北海道開発局小樽開発建設部は、この3本の既存トンネルを迂回する「茂岩トンネル」工事を平成9年8月にスタートさせた。平成10年2月27日現在、約80mまで掘削が進んでいる。 工事を担当している地崎・佐藤JVの木幡展一所長は、「早期開通のためには夜間も作業を行う必要があるが、騒音と振動対策に気を使っている」という。周辺は泊村の盃温泉があり、民宿が数多く営業している。このため、坑口から155mまでは機械で掘削し、発破による掘削はその後に行う工程となっている。「このほか、防音壁を設けて、騒音対策を行っているが、夏になると海水浴などの観光客が増えるので、特に注意していきたい」と話している。 |