▲無人化機械による 板谷川遊砂地造成・7月10日 |
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▲堆積土砂を取り除いた板谷川 既存遊砂地と大型土のう・6月29日 |
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▲無人化施工稼働状況・7月10日 |
板谷川は、一般国道 230号と並行して虻田市街地を流下し噴火湾に注いでいる。その上流部の西山西麓では国道上に噴火口が出現、周辺に大量の降灰、噴石が堆積しており、降雨によって市街地への泥流被害が予想されることから、既存遊砂地の堆積土砂の除去、板谷川低地沿いに大型土のうの設置を行った。
板谷川の現場は谷の出口で地形が複雑なうえ住宅地に隣接しており、建物や樹木が電波や視界を遮断するなど条件が厳しい。無人の建設機械を無線で操作して操作室から1.2キロ
先の現場まで搬入、建設機械に取り付けたモニターカメラの映像を頼りに堆積した土砂を除去したほか、国道の道路敷を利用して路盤と法面を掘削して約3万トンの泥流をためる遊砂地を造る作業も進められた。
建設機械の操作指令室は移動式だが、中継点なしに1km以上も離れて遠隔操作するのは初めてのケースだったという。施工機械はバケット容量が1.2トン
のバックホー1台とクローラーダンプ2台のほか、バックホーを代用した移動カメラ車、遠隔操作式カメラ車を投入した。普賢岳の無人化施工は有人施工に比べて6-7
割の作業効率にとどまったが、板谷川は2-3 割と困難を極めた。