シリーズ わが国の農業 ─福岡県編─ |
▲かんがい排水事業筑後東部1期地区 | ▲星野村の「広内・上原」の棚田 |
福岡県は、県土総面積が約5,000平方キロメートル、人口500万人の県で、農業は米、野菜の他、麦、いちご、いちじく、柿、ぶどう(巨峰)、玉露、い草、バラ、洋ランなど、南方の特色ある作物が全国的に知られている。
県では収益性の高いゆとりある農業経営の確立、安全で安心できる農産物の生産、食の重要性について県民の理解を深める、農業農村の多面的機能の維持増進などを基本理念として、13年に福岡県農業・農村振興条例を制定した。
県内の農業上の土地利用状況は、耕地面積が年間1パーセントずつ減少していたが、最近になって減少傾向は鈍化した。耕地面積の割合は、総面積94,300haのうち、水田が7万2,500haで、77%を占めている。次いで果樹園1万2,700ha、畑作地8,780ha、牧草地348haの順となっている。
基幹的農業従事者は6万4,000人だが、農家戸数は年間で約2%ずつ減少している。農家の経営形態は、主業農家が23%で、準主業農家は23%、残る54%は副業的農家となっている。
農業粗生産額は、2,373億円で、その構成は野菜が29%で最も高く、次いで米が19%、畜産16%、果樹12%、花木10%、麦4%となっている。
こうした農業をバックアップすべく、県は一般会計約1兆6,000億円のうち、270億円を農業農村整備事業に投入している。比率は、農業生産基盤整備が42%、農村整備は39%、農地等保全管理に19%という状況だ。
この福岡県の農業農村整備事業につき、県下6農林事務所毎の概要を、本号から2回にわたり紹介する。
■農業粗生産額の構成 | ||
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福岡県の農業は 全国シェア2.5% 全国ランク17位 平成11年度生産農業所得会計 |
【2002年8月号掲載】
◆北九州都市圏を所管し、2事業・2地区を実施/八幡農林事務所
◆京築地区の基幹農道を整備し、流通体制を高度化・大型化/行橋農林事務所
【2002年9月号掲載】
◆福岡市近郊の優位性を活かした基盤整備を展開/福岡農林事務所
◆福岡を代表する農業地域 博多万能ねぎ、柿は全国的にも有名/甘木農林事務所
【2002年11月号掲載】
◆水利に恵まれた福岡農業の中心地域/筑後農林事務所
【2002年12月号掲載】
◆地域産業を支え、地域の活性化を促す整備を推進/飯塚農林事務所