インタビュー/空知総合振興局・石狩振興局

インタビュー/空知総合振興局・石狩振興局

北海道強靭化計画推進や物流・人流の機能向上を図る

北海道 空知総合振興局
副局長(建設管理部担当)
兼 石狩振興局 副局長
河合 龍寿

―― 本年度の事業推進にあたり抱負をお聞かせください

河合 札幌建設管理部は、空知総合振興局の24市町と石狩振興局の8市町村を所管区域としております。

道民の約半分がこの地域に暮らしており、その多様な経済活動を支え、地域の持続的発展に寄与するため、質の高い社会基盤整備に取り組んでいるところです。

しかしながら、近年では大地震や台風などを原因とする大規模自然災害が頻発化し、社会経済活動への影響が常に隣り合わせとなっていることから、人命及び財産を守り、地域の安全・安心を確保する社会基盤整備がより重要となっています。そのため、道では、北海道強靱化計画に基づき、重要インフラの整備推進や計画的な老朽化対策を進めており、これらのハード整備と併せ、洪水浸水想定区域図の公表や土砂災害警戒区域等の指定により、洪水や土砂災害のリスクが高い区域を明らかとするなどソフト対策を進めているところです。引き続き、持続可能な地域づくりのため、社会資本整備を進めて参ります。

きたひろしま総合運動公園線整備事業

―― 本年度の予算執行にあたり北海道の基幹産業、農業・水産業の向上や観光振興・環境整備事業や防災対策をお伺いします

河合 石狩・空知地域は、地理的に北海道の中心にあり、観光客の来道や道内物流のハブ的な役割を果たしており、人々の往来や物流の機能向上が図られるよう事業を進めて参ります。
南空知地域と上川南部地域の短絡ルートとなる美唄富良野線では、通行不能区間を解消し、農産物流の効率化支援や観光アクセス向上を目的に事業を進めています。

恵庭市と栗山町を結ぶ恵庭栗山線は、当該路線を経由し、国道337号と連携し札幌圏へアクセスする物流・生活基盤等を支える重要な路線ですが、夕張川を横過する馬追橋では、供用開始から60年を経過しており、老朽化に伴う架け替えを進めています。

きたひろしま総合運動公園線は、北海道日本ハムファイターズのボールパーク(BP)における新設のアクセス道路です。

BP開業に伴い、周辺の幹線道路において交通渋滞が懸念されることから、BPへアクセス道路を新設整備することで、周辺道路の交通分散を図るものです。

来年度の開通を目指し、関係機関と連携を図り、環境にも充分配慮しながら整備を進めて参ります。

防災対策ですが、主なものとしては、札幌市内を流れる望月寒川について、上流部の都市化などによる流出量の増大から流下能力が不足し、度々浸水被害が発生していますが、住宅が密集している市街地を流れ、現況河道を大きく拡幅することが困難なため、望月寒川から豊平川に分流する放水路トンネル工事を進めており、地域の安全・安心のより一層の向上に取り組んでおります。

望月寒川広域河川改修事業(放水路トンネル)


河合 龍寿 かわい・たつひさ
浦河町出身、北海道大学卒業
平成元年 北海道職員採用
平成28年 胆振総合振興局室蘭建設管理部 地域調整課長
平成29年 オホーツク総合振興局網走建設管理部 事業室長
令和元年6月 建設部 河川砂防課長
令和2年 釧路総合振興局 副局長(建設管理部担当)兼 根室振興局 副局長
令和3年4月 現職

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