インタビュー/釧路総合振興局・根室振興局

インタビュー/釧路総合振興局・根室振興局

道路・河川等の整備強化や農水産物の流通・観光産業を支える

北海道 釧路総合振興局 副局長(建設管理部担当)
兼 根室振興局 副局長
京田 隆一

 

―― 本年度の事業推進にあたり抱負をお聞かせ下さい

京田 釧路・根室地域は、釧路湿原をはじめとする3つの国立公園を有するなど、豊かな自然が存在するとともに、そこに根差した農水産業が盛んな地域であり、地域の産業や住民の暮らしを支える社会資本の整備を推進していくことは重要であると考えています。

一方で、平成5年の釧路沖地震や平成 28年の度重なる台風等による被害など、これまで幾多の自然災害に見舞われてきた地域であり、人命や財産を守るため、災害に強い道路や河川等の社会資本整備を着実に進めていくことも重要です。

釧路建設管理部では、持続可能な地域社会・経済を支えるとともに、地域の皆さまの安全・安心な暮らしが守られるよう、地域と密着した社会資本の着実な整備や維持管理に努めてまいります。

薫別川北線

―― 本年度の予算執行にあたり北海道の基幹産業、農業・水産の向上や観光振興、環境整備事業や防災対策をお伺いします

京田 道路事業では、農水産物の輸送、観光アクセスの向上のため、道東自動車道との連結許可を受けた釧路空港インターチェンジ(仮称)の新設に着手するほか、緊急輸送ルートを確保するため、薫別川北線の線形改良を進め、街路事業では、安全で円滑な交通と歩行者空間の環境改善を図るため、3・3・5鐺別通において、現道拡幅などの改良工事を進めてまいります。

河川事業では、久著呂川において、帯工の整備などの河道安定化対策を行い、釧路湿原の保全・回復を図るほか、海岸事業では、野付崎海岸において、波浪による砂嘴の侵食を防止するため、突堤や消波堤の整備を進めてまいります。

漁港事業では、地域の基幹産業である水産業の核として整備を進めているところであり、尾岱沼漁港では、屋根付岸壁など衛生管理型漁港としての施設整備を引き続き進めるほか、散布(火散布)漁港では、漁港の大型化に対応する漁港施設の整備を行ってまいります。

また、自然災害に対する備えは、安全・安心な地域づくりにとって重要な課題であり、ハード・ソフト両面からなる総合的な防災・減災対策を進めていく必要があることから、橋梁の耐震化や補修を実施し、施設の長寿命化を図るほか、釧路川・別保川において、河道掘削や護岸整備を行うなど、治水対策を推進してまいります。

また、刺牛1号川では、流木捕捉工を完成させ、土砂災害から人家を守るほか、常時観測火山である雌阿寒岳の噴火に備えた監視システムの構築を図り、岬町知円別海岸などでは、護岸整備などの津波、高潮対策を推進してまいります。

 

久著呂川

京田 隆一 きょうた・りゅういち
旭川市出身、北海道大学卒業
昭和62年 北海道職員採用
平成27年6月 釧路総合振興局釧路建設管理部
事業室長
平成29年4月 建設部建設政策局建設管理課建設業担当課長
平成30年4月 建設部建設政策局維持管理防災課
維持担当課長
令和3年4月 現職

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