インタビュー/オホーツク総合振興局

インタビュー/オホーツク総合振興局

交通ネットワーク整備で地域住民の安心・安全を確保する

北海道 オホーツク総合振興局
副局長(建設管理部担当)
中尾 英樹

 

―― 本年度の事業推進にあたり抱負をお聞かせください

中尾 オホーツク管内は知床世界自然遺産を代表とする多くの観光資源に恵まれた地域であり、また農林水産業の第一次産業が盛んで多くの可能性を秘めた地域であります。

一方で、管内は、岐阜県の面積に匹敵する広い地域に約28万人が暮らす道内でもひときわ広域分散型社会の色合いが強い地域でありながら、高規格道路などの交通ネットワークの形成は他地域よりも遅れており、観光や産業など地域の活性化を考えるうえではハンデがあると感じます。

管内は世界的にも認められた質の高い農水産物を生産しており、その優れた農水産物を日本だけではなく世界に輸出するための高規格道路が求められているほか、救急医療搬送や災害対応などの面からも交通ネットワークの整備は非常に重要であり、道道の整備も含め国と連携して取り組んでまいります。

また、近年各地で多発している集中豪雨や台風による水害、土砂災害などの自然災害に対して、地域住民の安全安心を確保するため、河川整備や土砂災害対策などのハード対策を推進するとともに、土砂災害危険区域等の指定によるソフト対策を進めてまいります。

管内は人口減少が著しく、地域に人が住み続けるためには、地域の産業や観光を支える道路、河川、漁港などの基盤が整ってのことであり、様々な分野の方々と連携しながら良質な社会資本の整備を推進してまいります。

 

北見常呂線 交差点

―― 本年度の予算執行にあたり北海道の基幹産業、農業・水産業の向上や観光振興、環境整備事業などの取組をお伺いします。

中尾 道路事業では、管内や管外との交流促進や物流の効率化、観光振興などに資する道路ネットワークの拡充整備に努めるとともに、「橋梁などの老朽化対策」、「危険箇所の解消」、「地域医療を支援する道路整備」などの整備を引き続き進めてまいります。

治水関係事業では、近年、激甚化・頻発化している水害、土砂災害などに対して、浸水被害に備えた河道掘削や土砂災害対策のための砂防堰堤設置など、安全性の高い保全施設の整備を進めてまいります。

また、漁港関係事業では、漁港漁場整備長期計画第4次(H29~R3)に基づき、水産業の競争力強化や輸出促進に対応する衛生管理型の漁港施設の整備を進め、同時に計画的な既存施設の老朽化対策を進めてまいります。

海岸整備では、侵食を防止して国土保全に努めるとともに、人命・家屋・財産を高潮、波浪などから守るため事業を進めてまいります。
オホーツク管内の恵まれた自然環境と調和を図りながら、安全・安心で個性ある地域づくりを行うため、地域の意向や実情を踏まえながらも選択と集中の視点に立って、より効果的・効率的な事業執行に努めます。

ペレケ川2号堰堤下流より

中尾 英樹 なかお・ひでき
北見市出身
平成2年 北見工業大学 土木工学科 卒業
平成2年 帯広土木現業所 足寄出張所技術係 入庁
平成29年4月 帯広建設管理部 地域調整課長
平成30年4月 札幌建設管理部 事業室長
令和元年6月 総合政策部計画推進課 社会資本・強靱化担当課長
令和3年4月 オホーツク総合振興局副局長(建設管理部担当)

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