年頭所感/北海道開発局 稚内開発建設部 部長 幡本 篤

年頭所感/北海道開発局 稚内開発建設部 部長 幡本 篤

主要産業の水産・酪農・離島観光振興整備事業重点に
防災・減災・防雪対策強化で地域を支える

国土交通省 北海道開発局
稚内開発建設部
部長 幡本 篤


新年明けましておめでとうございます。謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、日頃から当部が実施する事業の推進に特段のご支援とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症が世界中に大きな影響を及ぼした一年となりました。一方、令和2年7月豪雨など日本各地で記録的な大雨が発生し、宗谷管内でも8月に大雨による災害が発生しました。今後は「新型コロナ」の影響も考慮した、持続的な防災・減災体制の強化が必要であると改めて認識したところです。

当部が管轄する宗谷地域は、漁業と酪農を主力に、利尻・礼文の有人国境離島をはじめ、サロベツ、北オホーツク等の観光資源など、第8期北海道総合開発計画における「生産空間」及び「国境周辺地域」として、重要な地域に位置づけられています。

当部といたしましては、同計画のキャッチフレーズである「世界の北海道」を目指し、「新型コロナ」の影響下にあっても産業やくらしを支える社会資本整備を着実に推進し、地域の活力を高める取組を実施してまいります。

あわせて、リエゾン(現地情報連絡員)やTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)の派遣、災害対策用機械の貸し出し、大規模土砂災害の緊急調査等、防災体制面でも地域を支えてまいります。

ここで改めまして当部の主な事業をご紹介いたしますと、道路事業では、防災・減災対策として、地吹雪による視程障害解消のため40号天塩防災、海岸浸食による道路破損等解消のため238号浜猿防災及び橋梁損傷や耐震性不足等の解消のため238号幌別橋架替などを、交通安全対策及び無電柱化として、275号下頓別視距改良及び40号稚内中央電線共同溝などを実施してまいります。

港湾整備事業では、重要港湾稚内港で北ふ頭地区北防波堤ドームの老朽化対策や地方港湾宗谷港ほか4港で岸壁等の改良を実施してまいります。

空港整備事業では、稚内空港で航空機の安全な運航を維持するための舗装改良、オーバーランやアンダーシュートの際の機体損傷を軽減する滑走路端安全区域(RESA)の拡張整備などを実施してまいります。

農業農村整備事業では、農地の改良を通じて酪農経営の安定と地域の収益力の向上を目指した取組を実施してまいります。具体的には、生産基盤の整備と土地利用の整序化を図る国営農地再編整備事業と泥炭土に起因して地盤沈下した農用地や農業用排水施設の機能回復を図る国営総合農地防災事業を実施してまいります。

水産基盤整備事業では、東浦漁港ほかで、ホタテガイ漁業における衛生管理対策の強化を図るための岸壁の整備や航路の整備、冬期漁業活動の就労環境改善を図る岸壁等の整備を実施してまいります。

結びに、本年が皆様にとって健やかで明るい年となりますよう御祈念申し上げ、年頭の挨拶といたします。


幡本 篤 はたもと・あつし
北海道出身
昭和60年3月 北海道大学 工学部 土木工学科 卒業
昭和60年4月 北海道開発庁(帯広開発建設部) 採用
平成20年4月 稚内開発建設部次長
平成22年4月 建設部 道路維持課道路防災対策官
平成24年9月 旭川開発建設部次長
平成26年4月 建設部地方整備課長
平成29年4月 寒地土木研究所寒地道路研究グループ長
平成30年4月 北海道局参事官付開発政策分析官
令和2年4月 稚内開発建設部長

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