インタビュー／留萌振興局

地域防災・減災対策と観光振興や農水産業発展支える

北海道 留萌振興局
副局長(建設管理部担当)
千葉　正彦

―― 本年度の事業推進にあたり抱負をお聞かせください

千葉　留萌管内は、1市6町1村全てが日本海に面し、南北約130km、東西約60kmの南北に細長い形状であり、主要部は天塩山地の西斜面、南部は増毛山地の北麓、北部には天塩平野が位置し、海岸近くまで丘陵が迫り、河川沿いに平坦地が多く分布する地形となっており、市街地も河川沿いに形成されています。

このため、当管内では、河川の氾濫や山地からの土石流等により、度々大きな災害が発生しており、近年の気候変動による自然災害の激甚化・頻発化も鑑み、地域住民の生命や安全な暮らしを守り、社会経済活動を維持するため、河川改修や落石対策をはじめとする防災・減災対策により、留萌地域の強靱化の取組を一層推進してまいります。

また、夕日の美しい海岸線は「日本海オロロンライン」として親しまれているほか、「暑寒別天売焼尻国定公園」や北海道遺産に選定されている「留萌のニシン街道」、「増毛の歴史的建物群」など豊かな自然や多くの観光資源があり、こうした地域の特性を活かした観光振興や基幹産業である農業・水産業等の発展を支えるため、不通区間の解消をはじめとする道路ネットワークや漁港などの整備及び公共施設の長寿命化対策についても着実に推進してまいります。

―― 本年度の予算執行にあたり北海道の基幹産業、農業・水産業の向上や観光振興、環境整備事業や防災対策をお伺いします

千葉　道路関係事業では、上川北部圏及びオホーツク圏と留萌北部圏を結ぶ新たなルートとなる名寄遠別線における宇遠別トンネルの着工や、小平町方面から留萌IC・留萌市立病院などへのアクセスを向上させる留萌小平線の整備を進めるほか、北海道橋梁長寿命化修繕計画に基づき、稚内天塩線の天塩河口大橋や問寒別停車場下国府線の新問寒別大橋などで点検や補修を実施してまいります。

また、街路事業として、留萌市内のネットワーク向上を目的とした3・4・18見晴通で用地買収・物件補償を実施するとともに本工事を進めてまいります。

治水関係事業では、洪水対策として古丹別川や茂築別川などにおいて河川改修事業を実施するとともに、土砂災害に備えるため暑寒別川などにおける砂防事業や留萌南町4丁目2地区などの急傾斜地崩壊対策、留萌礼受の雪崩対策を進めてまいります。

また、管内の主要産業のひとつである水産業の振興を図るため、力昼漁港の外防波堤整備などに取り組んでまいります。