現場寄稿/令和3年度 千葉港千葉中央地区岸壁(-9m)(改良)築造工事

現場寄稿/令和3年度  千葉港千葉中央地区岸壁(-9m)(改良)築造工事

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令和3年度 千葉港千葉中央地区岸壁(-9m)(改良)築造工事

若築・本間特定建設工事共同企業体
監理技術者 岡野 正樹

位置図

1.工事概要

私たちが現在施工している工事は、千葉中央地区複合一貫輸送ターミナルの整備事業の先駆けとなる工事で、埋立予定地を鋼管矢板で締切ることを主目的とします。令和4年6月初頭より鋼管の打設に着手したところです。

今回工事の特徴は、「担い育成活動の実施」,「休日確保」,「BIM/CIMの導入によるICT全面活用」等の様々なモデル工事に指定されていることが挙げられます。

中でも特筆すべきは「建設現場におけるカーボンニュートラルの取組」が発注者である国交省より技術提案にて求められていることです。

平面図

2.現場周辺環境及び条件

施工場所が供用中の岸壁に隣接しており、そこでは大型RORO船が日々着岸し、背後地では荷役作業が行われています。そのため、岸壁利用者と密な連絡調整を行うことが、工事を進める上での肝と言えます。

また、南西系の風の影響を強く受ける場所での施工となるため、季節がら雨が降ると南西系の強風が吹くことが多いため、現場での資機材の飛散養生や作業船の避泊地確保に腐心します。

1 次打設状況( 油圧バイブロハンマによる打設)

3.技術的な課題

今回工事での技術的な課題は、施工延長が約270mと長いため、その打設精度を最後まで確保することです。

今回工事のでは、φ800~900mmの鋼管矢板242本を打設します。施工延長が長い場合(鋼管矢板の打設本数が多い場合)には、施工延長の伸び縮み、傾斜の累積やそれに起因する鋼管矢板継手部での摩擦増大等が懸念されます。

最終的に当初計画通りの位置で締切りが完成するよう、様々な工夫と細心の注意を払いながら鋭意施工していきます。

2 次打設状況( 油圧ハンマによる打設)

4.おわりに

現在(R4.6月末)の段階では鋼管矢板の打設に着手したばかりですが、「効果あるリスクアセスメントを実践する」のスローガンのもとにJV職員及び関係請負人で一丸となり、無事故・無災害にて工事を完成できるよう努めていく所存です。


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