交通網の整備強化で災害対応や住民の安心・安全を確保
北海道 オホーツク総合振興局
副局長(建設管理部担当) 橋本 雄太
―― 本年度の事業推進にあたり抱負をお聞かせください
橋本 オホーツク管内は、大規模で生産性の高い農業、ホタテ・サケの栽培漁業、豊富な森林資源など全道でも有数の農林水産業があり基幹産業として地域を支えています。また、知床世界自然遺産や流氷をはじめ世界に誇る多くの観光資源に恵まれた地域でもあります。
しかしながら、全道の13％を占める広大な面積があり、道内でもひときわ広域分散型の地域構造の色合いが強い地域でありながら、高規格道路などの交通ネットワークの形成は他地域よりも後れており、観光や産業など地域活性化を図る上で大きなハンデがあると感じます。
管内は優れた農林水産物を日本だけではなく、世界に輸出するための物流の効率化や観光需要の回復に向けた観光地への来訪促進、さらには救急医療搬送や災害対応などの面からも交通ネットワークの整備が非常に重要であり、国等と連携して道道の整備に取り組んでまいります。
また、近年各地で多発している突発的な自然災害に対して、地域住民の安全安心を確保するため、河川整備や土砂災害対策などのハード対策を推進し、土砂災害危険区域等の指定によるソフト対策を進めてまいります。
地域住民の安全・安心や社会経済活動を支えるためには、地域の活性化を下支えする道路、河川、漁港などの基盤が整うことが大変重要であり、様々な分野の方々と連携しながら良質な社会資本の整備を推進してまいります。
―― 本年度の予算執行にあたり北海道の基幹産業、農業・水産業の向上や観光振興、環境整備事業や防災対策をお伺いします。
橋本 道路事業では、管内や管外との物流の効率化や観光振興などに資する道路ネットワークの拡充整備に努めるとともに、地域医療を支援する道路整備や橋梁などの老朽化対策、危険箇所の解消などの取組を進めてまいります。
治水関係事業では、近年、激甚化・頻発化している水害、土砂災害などに対して、浸水被害に備えた河道掘削や土砂災害対策のための砂防堰堤設置など、安全性の高い保全施設の整備を進めてまいります。
また、漁港関係事業では、産地の生産力強化と輸出促進による水産業の成長産業化に対応する衛生管理型の漁港施設の整備を進め、同時に計画的な既存施設の老朽化対策を進めてまいります。
海岸整備では、侵食を防止して国土保全に努めるとともに、人命・家屋・財産を高潮、波浪などから守るため事業を進めてまいります。
オホーツク管内の恵まれた自然環境と調和を図りながら、安全・安心で個性ある地域づくりを行うため、地域の意向や実情を踏まえながら、選択と集中の視点に立って、より効果的・効率的な事業執行に努めます。
橋本 雄太 はしもと・ゆうた 昭和43年4月9日生、北海道札幌市出身 平成4年3月 北海道大学工学部卒業 平成4年4月 北海道庁入庁（室蘭土木現業所） 平成26年4月 空知総合振興局地域政策部主幹 平成28年4月 建設部建設政策局維持管理防災課主幹 平成29年4月 建設部建設政策局建設政策課主幹 平成30年4月 十勝総合振興局帯広建設管理部事業室地域調整課長 令和2年4月 十勝総合振興局帯広建設管理部事業室長 令和3年4月 建設部建設政策局建設政策課長 令和4年4月 オホーツク総合振興局副局長（建設管理部担当）
