寄稿/中国地方整備局 松江国道事務所 所長 近藤 弘嗣

寄稿/中国地方整備局 松江国道事務所  所長 近藤  弘嗣

山陰道(出雲~仁摩)の整備を推進

―― 道路づくりで活気溢れる“ふるさと島根”を創造

国土交通省 中国地方整備局
松江国道事務所 所長 近藤 弘嗣

 

1.事業の概要

1)事業概要

山陰道は、鳥取県鳥取市を起点とし、山口県下関市を終点とする、延長約380kmの道路で、鳥取・島根・山口3県の主要都市を東西に結び、移動時間の短縮や、空港・港湾へのアクセスの強化を図ることにより、各地域間の交流・連携の強化及び推進、山陰地方の産業・経済の発展や観光振興を目的として整備を進めています。

また、災害に強い国づくりを推進し、更に活力ある地域社会を形成するために、地域の自立的発展を支援する視点からも重要な路線です。
松江国道事務所では出雲~仁摩間の事業を担当しており、令和5・6年度の開通に向けて、改良工事、舗装工事、道路附属物設置工事等を推進します。

2)期待される整備効果

令和3年8月の大雨により国道9号で地すべりが発生したことから、国道9号(出雲市多伎町小田)において全面通行止めを実施。
○国道9号に並行して整備した山陰道(多伎・朝山道路)が迂回路として有効に機能し、地域の生活・物流等の経済活動確保に大きな効果を発揮。

2.道路づくりで活気溢れる“ふるさと島根”を創造に向けた取組

松江国道事務所では、「道路づくりで活気溢れる“ふるさと島根”を創造」を掲げ、地域住民の方の道路整備への理解促進やDX技術の導入による生産性の向上、働く環境の整備に取り組んでいます。
具体的には、

1)山陰道の見える化(工事状況の発信)

現場見学会、式典の実施やSNSを通じて、積極的に発信
・山陰道の工事進捗状況を現場見学会やSNS等を通じて発信
・令和4年度は現場見学会24回実施、延べ約940人が参加

2)インフラ分野のDX推進

「ICT活用全国トップランナーへ」を目標に掲げ山陰道の関連工事から管理系工事への展開、自治体発注工事への普及を図るため、3次元CADソフト操作説明会、VR・ARを活用した建設DX技術体験会を開催し、職員の技術力向上を促進。

3)建設業の働き方改革

建設業界と一体となった担い手確保、環境整備による魅力ある建設現場を目指す取組として、山陰道の全68工事で週休2日を宣言、快適トイレの設置数を86工事に増やす等、建設現場において働きやすい職場環境づくりを形成。

4)山陰道沿線の地域活性化

地域活性を目的として、山陰道沿線の道の駅、観光スポットにある電気のマンホールをデザイン化し、周遊を促す取組を実施しております。

3.最後に

松江国道事務所は“ふるさと島根”の想いを大切に、道路づくりで活気あふれる地域を創造していくこと、防災・減災対策で災害に備え地域を全力で守ることを心がけ日々事業を推進しています。令和5・6年度の山陰道開通に向け早期整備に努めると共に、地域の皆様の安心安全な暮らしを実現できるよう尽力していきますので、今後ともご協力の程宜しくお願いいたします。

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