国土交通省 東北地方整備局 山形河川国道事務所長 森田 裕介

国土交通省 東北地方整備局 山形河川国道事務所長 森田  裕介

山形県内の高規格道路ネットワークを整備

―― 明日をひらく 地域とともに 人とともに

国土交通省 東北地方整備局
山形河川国道事務所長  森田 裕介

○はじめに

山形河川国道事務所は、1933年(昭和8年)に最上川上流改修事務所として開設以来、山形県内陸部における河川・道路の社会基盤整備を行っており、今年で90年の節目を向かえます。

山形県内の主要な道路は、内陸部と日本海側を縦貫する「東北中央自動車道」と「日本海沿岸東北自動車道」に、連結される横断軸の高速道路「東北横断自動車道酒田線山形自動車道」の他、横軸の「新庄酒田道路」「新潟山形南部連絡道路」の高規格道路ネットワークと、一般国道による生活圏間・主要都市間ネットワークにより形成されています。

当事務所では、置賜・村山・最上地域における東北中央自動車道等の整備と高速自動車国道一路線の一部区間と一般国道五路線の計約416㎞の維持・管理を担当しています。

本稿では、山形県内の高規格道路網(格子状骨格道路ネットワーク)の整備のうち、当事務所が実施している主要事業について紹介します。

河川管理区間及び道路管理区間

○道路の主要事業

高規格道路のうち、東北中央自動車道の直轄高速区間である東根~尾花沢間は、令和4年10月に新たに8.9㎞が開通し、開通済みの区間9.6㎞と合わせ、23㎞が全線開通となり、最上地域から関東方面まで高速道路で繋がりました。

令和4年10月に全線開通した東北中央自動車道東根~尾花沢間

新庄市以北についても、国道13号の自動車専用道路として整備した泉田道路8.2㎞が、令和4年11月に開通しました。泉田道路以北は、平成27年度から事業に着手した新庄金山道路で、掘削工事や盛土工事、橋梁や函渠工などの構造物工事を推進しています。また、真室川雄勝道路は平成29年度から事業に着手しており、今年度は新及位トンネル(仮称)の掘削を開始する予定です。金山道路は平成30年度から事業に着手しており、今年度は函渠工や橋梁下部工を推進しています。

土工工事や構造物工事を進める新庄金山道路

横断軸としては、高規格道路・新庄酒田道路の一部を構成する国道47号新庄古口道路の全延長10.6㎞のうち4.6㎞が開通し、残る6.0㎞については、(仮称)前波トンネル工事を進めるほか、開通に向けた舗装工事を推進しています。高屋道路は、現在進めている高屋トンネル工事を引き続き推進しています。さらに、令和2年度に着手した高屋防災事業は、今年度から改良工事に着手する予定です。

舗装工事が進む新庄古口道路

もうひとつの横断軸である高規格道路・新潟山形南部連絡道路の一部を構成する国道113号梨郷道路7.2㎞は、今年度内の開通に向けて舗装工事等を推進しています。また、平成31年度から事業に着手した小国道路は、用地買収や設計を進めるとともに、昨年度から改良工事に着手したところです。

令和5年度の開通を目指す梨郷道路

○おわりに

当事務所では、国土交通省が推進する建設分野のデジタル化、情報化施工による生産性の向上や魅力ある建設現場の実現を目指すi-Constructionの実践として、ICT活用工事に取り組むとともに、将来にわたり公共工事の担い手が確保されるよう、週休2日工事の推進、除雪オペレータ奮闘記など事務所ホームページでの紹介等の取り組みを進めています。

今後も「明日をひらく、地域とともに、人とともに」のモットーの下、河川・道路事業を通して、県民生活の安全・安心確保と、県内の産業・観光振興に欠かせない交通基盤の構築に取り組んで参ります。

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