国土交通省 東北地方整備局 秋田河川国道事務所長 松本 章

国土交通省 東北地方整備局 秋田河川国道事務所長 松本 章

安全を乗せる、安心を運ぶ 遊佐象潟道路

―― 安心して暮らせる地域のために

国土交通省 東北地方整備局
秋田河川国道事務所長 松本 章

1.はじめに

秋田河川国道事務所(以下、当事務所)は、秋田県内中央地域の社会基盤を支える雄物川と子吉川の改修・管理、主要幹線道路である国道7号・13号・46号及び日本海沿岸東北自動車道(秋田山形県境~岩城IC間)の改築・管理を行っています。

竿燈まつり

2.管内の特色

当事務所の所管は、県庁所在都市である秋田市を含む七市三町一村で構成されています。 管内は、東北三大祭りの一つである「竿燈まつり」、みちのくの小京都と呼ばれる「角館武家屋敷」、全国的に知名度の高い「乳頭温泉郷」や水深日本一の「田沢湖」、ユネスコ無形文化遺産に登録されている「男鹿のナマハゲ」、日本百名山の「鳥海山」など豊富な観光資源を有し、国内外からたくさんの観光客が訪れています。

当事務所では、これら観光地を結ぶ役割を担うべく各所で道路整備を進めていますが、そのひとつが今回ご紹介する「日本海沿岸東北自動車道 遊佐象潟道路」です。

3.日本海沿岸東北自動車道 遊佐象潟道路

1)事業概要

日本海沿岸東北自動車道(以下、日沿道)は、新潟県新潟市を起点として新潟県・山形県・秋田県沿岸部の主要都市を経由し、東北道小坂JCTを経て青森県青森市に至る延長約330㎞の高規格幹線道路です。

遊佐象潟道路は、日沿道の一部で、山形県飽海郡遊佐町北目から秋田県にかほ市象潟町小滝に至る延長17.9㎞の自動車専用道路で、平成25年5月に事業化されました。

当事務所では、山形県境~象潟ICまでの延長9.9㎞の整備を担当しています。

2)整備目的

日沿道 遊佐象潟道路は、秋田・山形県境地域の三次救急医療施設への60分圏カバー率の向上や災害時の代替路確保、日本海側沿岸地域の高速ネットワークを形成し広域的な交流・連携を図る事を目的とする自動車専用道路です。地域の観光振興の面でも鳥海山・飛島ジオパークへのアクセス性向上、エリア間の連携強化、パーク内周遊の利便性向上による観光客の増加が期待されます。

3)今後の予定

遊佐象潟道路では、計画的に地域づくりが進むよう開通目標を公表しています。(仮称)小砂川IC~象潟IC間の7.3㎞は、令和7年度の開通を目指し、改良工事、橋梁工事等を全面展開しています。また、山形県境~(仮称)小砂川IC間の2.6㎞については、令和8年度の開通を目指し、道路設計、用地買収、改良工事を進めています。

奈曽川橋

4.おわりに

秋田河川国道事務所では、安心して暮らせる地域のために、①県内外との地域連携、観光振興などを通じた魅力と活力にあふれる地域社会の実現 ②災害に強い社会基盤の良好な維持管理を通じ、安全・安心な地域社会の実現 ③地域住民の方々や関係機関との協力・協働での施策・事業の実施 に取り組んでいます。

日沿道の整備をはじめとして、今後も災害に強く安心して快適に暮らせる地域づくりのために、地域のみなさんと一緒に事業を進めてまいります。

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