路地裏問答/2020年7月号

路地裏問答/2020年7月号

コロナパンデミックが、人類史への思わぬ影響を及ぼしている。アメリカでの白人警官による黒人容疑者殺害を機に、差別撤廃の機運が再び世界で高まり、英米では歴史的偉人像が破壊・撤去される事態となっている。

人種差別撤廃への暴動の仕掛け人は中国共産党で、パンデミックの責任追及の矢面に立たされ、苦境に陥っていたため、追及の急先鋒となっているアメリカに報復すべく、中国領事館が数名の工作員に指示して起こしたとされている。いつもは英米が得意としてきた分裂・対立工作が、見事に逆手に取られた格好である。

かくして、偉人像の撤去・破壊は、大陸発見者コロンブス、アメリカ建国者ジョージ・ワシントン、植民地時代の英政治家セシル・ローズと次々に手にかけられており、白人憎悪の感情が盲目的にヒステリックな高まりを見せている印象だ。

しかし、イギリス産業革命により、植民地獲得のため、魔手は豪州、アフリカ、南米、東南アジア、インド、そして北米へと世界にまたがり、原住民の奴隷労働による搾取または殺戮による排除で成り上がった資本主義の暗部は、今さら動かしがたい史実である。

それを恥じて葬り去り、無かったこととして忘却することは、賢明な選択だろうか。人類は未来に学ぶことはできない。常に過去に学び、未来に生かすしかなく、その繰り返しで叡知を積み上げてきた。だからこそ、植民地主義と奴隷制をタブー視する国際世論が形成され、世界的なコモンセンスとして定着してきた。

その点において、現代もなお問題視されるのは中国共産党で、歴史の史実を無視して「死人に口なし」とばかりに、現代人に都合よく曲解して政治利用する不誠実さである。共産主義原理である唯物史観は、常に過去を否定するため、歴史的蓄積が生まれない。過去に学ばず、過去の否定の繰り返しで成り立つ構造であるために、ヒューマニズムも人権思想も成熟することなく、いつになっても周辺国への侵略・虐殺を止めようとしない。中世封建時代の非人道的・非人権的独裁が、今なお続いているために、デモクラシーをコモンセンスとする現代の国際社会が警戒するのである。

日本はどうか。中国は抗日教育、韓国は反日教育による敵視政策を続けているが、その教義の根源とは、敗戦準備中の日本へ、非人道的破壊兵器を使用したアメリカへの国際的批判回避を目論んだGHQが捏造した東京裁判史観に他ならない。

幸いにもネットの発達で、日本国民の多くはその嘘で塗り固められた自虐史観の愚かな虚偽に気づいたが、自国の歴史と民族的アイデンティティーに自信が持てない韓国などは、今なお自国内のみならず、世界中に徴用工像、慰安婦像を設置して法螺の吹聴を止めようとしない。徴用工も慰安婦も強制したという主張が虚偽であることは、すでに史料によって判明しているため、強制徴用という虚偽のシンボルである「徴用工像」も、強制連行という虚偽のシンボルである「慰安婦像」も、日本にとっては甚だ不愉快極まりなく、日本政府は撤去を求めている。

だが、冷徹な視点で見れば、これらも永久に遺すべき負の遺産である。それは歴史の歪曲・捏造と、それを口実とする賠償請求でしか生きられない朝鮮民族の、アイデンティティーの卑しさと民度の低さを示すシンボルであり、日本はそのために世代を超えて不当な代償を負わされ続けたという史実の証だからである。

ただし、今後とも日本として排除すべきは、そうしたデマに愚かしくも洗脳され、彼らの手先となってデマを吹聴してきた反日思想家達である。史実を冷静に直視し、誤りを認める勇気を持たない彼らは、今なお日本国民の意識を自虐史観に騙されていた時代に戻そうと、見苦しい悪あがきをする。だが、それは歴史と真摯に向き合う健全なものではなく、日本国民の士気を挫いてでも、自己正当化しようとする非建設的なエゴでしかない。建国の意識を破壊するだけの歪んだ危険思想は、社会悪以外の何ものでもないのである。

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