年頭所感/北海道開発局 留萌開発建設部 部長 平井 康幸

年頭所感/北海道開発局 留萌開発建設部 部長 平井 康幸

管内の道路網整備事業を強化推進し安全確保や
農林水産業の地域産業の発展と経済活性化を支える

国土交通省 北海道開発局
留萌開発建設部
部長 平井 康幸

 新年、明けましておめでとうございます。令和5年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。また、日頃から北海道開発事業の推進に御理解と御協力を賜り厚くお礼申し上げます。

昨年を振り返りますと、長引くコロナ禍による感染症との闘いが依然として続くとともに、近年は、気候変動の影響による集中豪雨の激甚化・頻発化が顕在化しており、留萌管内においても、8月に遠別町と初山別村で観測史上最大の大雨が発生しました。

また、令和2年3月に、深川・留萌自動車道が全線開通した後は、コロナ禍でありながら留萌市を中心に来訪者が増加傾向にあり、「道の駅るもい」では周辺施設の拡充も進められています。

こうした中、留萌開発建設部としては、第八期北海道総合開発計画に基づき、留萌地域の「食」と「観光」を支援し、また、安全・安心を確保するため、国土強靭化や農林水産業の競争力強化などを推進していきたいと考えています。

さて、国土強靱化の必要性について、道路を例にすると、平成24年4月には国道239号苫前町霧立で大規模な地すべりが発生、平成26年8月には国道232号苫前町力昼で土砂崩落が発生、平成30年7月には国道232号小平町花岡で土砂崩落が発生しているほか、吹雪や越波、土砂崩落による通行止めが、度々、発生しています。 このため、道路の安全な通行を確保する観点から、国土強靱化対策を進めることが急務となっており、吹雪による視程障害を軽減する対策や越波対策、土砂崩落を防ぐ対策を着実に進めるとともに、小平防災等を推進することで、深川・留萌自動車道等を利用して留萌に訪れた人々を、安全かつ安定的に管内の各市町村に導いていけるようにしていきたいと思います。また、日本海側沿岸と内陸部を結ぶ重要な路線である国道239号の霧立防災や国道40号の天塩防災等を推進します。

なお、北海道縦貫自動車道の中川~天塩間では、計画段階評価の調査を推進します。

河川では、留萌川河口部改修事業及び天塩川下流の堤防整備・河道掘削を継続するほか、今年度は新たに水防拠点の整備に着手しています。今後は、「流域治水」の考え方に基づき、地域のあらゆる関係機関と連携し、ハード・ソフト一体となった事前防災対策を推進するほか、気候変動を考慮した治水計画の検討を進めていきます。

港湾整備では、道北地域における地域産業の発展と地域の生活基盤を支えるため、船舶航行の安全性を確保するための防波堤の整備や航路埋没対策、老朽化対策等を推進します。

水産基盤整備では、成長産業化に向けた拠点機能強化対策としての防波堤の整備等を推進します

農業農村整備では、生産性の向上を図るため、泥炭性土壌に起因する地盤沈下の進行により機能低下が生じた農用地及び農業用排水路の整備等を推進します。

これらの基盤整備を着実に進めていくことで、留萌地域のさらなる発展を下支えしていきたいと思います。

今後の強靱化施策については、昨今、気候変動の影響が顕著に現れてきていることから、ハード対策の推進に加えて、防災情報の「見える化」などソフト対策のさらなる充実を図り、これらの両輪で機動的かつ柔軟に対応することがますます重要になってくるため、力を入れたいと思います。

結びに、今年一年が皆様にとって幸せに満ちたすばらしい年になるよう、御祈念申し上げて、年頭の御挨拶といたします。

平井 康幸 ひらい・やすゆき
S40年1月15日生 北海道出身
平成元年3月 北海道大学工学部土木工学科卒業
平成元年4月 北海道開発庁採用、石狩川開発建設部札幌河川事務所
平成15年4月 北海道開発局釧路開発建設部治水課長
平成17年5月 国際協力機構(インドネシア共和国)派遣
平成20年6月 独立行政法人土木研究所寒地土木研究所
寒地水圏研究グループ上席研究員(寒地河川)
平成24年7月 北海道開発局札幌開発建設部札幌河川事務所長
平成26年4月 独立行政法人土木研究所寒地土木研究所
寒地水圏研究グループ上席研究員(水環境保全)
平成28年4月 北海道開発局網走開発建設部次長
平成29年4月 同 建設部河川管理課長
平成30年4月 国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所
寒地水圏研究グループ長
令和2年7月 東北地方整備局岩手河川国道事務所長
令和4年6月 北海道開発局留萌開発建設部長

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